硬くてジューシーな、7種の桃をお届け
都留市は山梨県東部にあるまちだ。東京から車で約1時間ほどの距離だが自然豊かで、"新・花の百名山"に選ばれた「三ツ峠山」や、"日本花の百名山"に選ばれた「二十六夜山」がある。また、市内の湧水地「十日市場・夏狩湧水群」が平成の名水百選に選ばれるなど、水のおいしいまちでもあるのだ。
まず最初にご紹介する都留市の返礼品は、「コバヤシファームサービス」代表の小林雅美さんが育てた甘くてジューシーな桃だ。
桃はカナブンやカメムシなどの害虫に弱いため、害虫駆除が大変なのだとか
「妻の実家が桃農家だったのですが桃の栽培をやめることになり、桃の木を3本譲り受けたんです。それが桃農家になるきっかけでした。今から3年ほど前のことです。最初の2年は他の仕事をしながらの兼業でしたが、昨年から本格的に桃栽培に取り組んでいます」と小林さん。
「おいしい桃を作って、都留市の特産にしたいですね」と話す小林さん
桃栽培のアドバイスは奥様の実家からあったが、都留市が開催している果物栽培の講習会にも参加したそうだ。
「桃の栽培の仕方や病気についても詳しく学ぶことができたので、心強かったです」と小林さんは話してくれた。
小林さんの農場では、できるだけ農薬を抑えた桃栽培に取り組んでいる
コバヤシファームサービスで栽培している桃は、全部で7種類だ。たくさんある品種の中から7種類を選んだのには理由があるという。
「ウチで栽培している7種類の桃は、山梨県内で栽培されているのが比較的多い品種です。気候などを総合的に見て県内で育てやすい種類というのもありますが、収穫期(7〜8月)が前期・中期・後期と少しずつズレるので収穫がしやすいのです。それと、味や食感の違いも決め手でした。というのも、返礼品に申し込んでいただいた方には要望を聞いて、なるべく好みの種類の桃をお送りしたいと思っているからです」とのこと。
お客様の味の好みや要望を聞いて、送る桃の種類を選んでくれる。桃が傷つかないように、気を配った梱包になっている
「桃は柔らかい」と思っている人が多いかもしれないが、山梨の桃は硬いのが特徴だ。小林さんが桃を送るときは、食べ頃の日にちを書いた紙を入れるようにしているそうだ。
返礼品の桃のおいしい食べ方について聞いた。
「硬い桃が好きなら、届いた桃をすぐに冷蔵庫の野菜室で30分ほど冷やして、皮のままガブっと食べてください。少し柔らかい桃が好きなら、届いてから2〜3日置いてから食べるのがおすすめです」とのこと。
小林さんが丹精込めて育てた桃を、ぜひ味わっていただきたい。
水蒸気焙煎で焙煎した、5種のコーヒー豆
朝は1杯のコーヒーからスタートするという人は少なくないだろう。喫茶店「バンカム・ツル」は、マスターの中村操さんのこだわりが詰まったコーヒーが飲めると、地元で評判の店だ。
中村さんが喫茶店バンカム・ツルを開業したのは1977年のこと。コーヒーの奥深さに魅せられた中村さんは、"コーヒー発祥の地"エチオピアなどに足を運び、コーヒー豆を栽培している農園を巡ったこともあるという。
「誰も作っていないコーヒーを作りたい。イメージはあるけど、まだ辿り着けないです」と話す、中村さん
40年以上にわたってコーヒーの研究をしている中村さん厳選のコーヒー豆は、「ケニア」(アフリカ)、「サントス」(ブラジル)、「モカ」(エチオピア)、「マンデリン」(インドネシア)に「マイルドブレンド」を加えた5種類のコーヒー豆だ。この5種類のコーヒー豆を焙煎した「自家焙煎豆 豆のまま 5種類の詰め合わせ」を、返礼品としてお届けする。
"コーヒーベルト地帯"(赤道を挟んだ北緯25度線と南緯25度線の間)で栽培された、厳選のコーヒー豆をお届け。豆を挽いた粉の詰め合わせもある
良いコーヒーは、琥珀色で透き通っている。バンカム・ツルの琥珀色のコーヒーをご自宅で
コーヒーの味は焙煎の仕方によっても変わってくるという。中村さんが行っている焙煎法について聞いた。
「ウチの店では回転式ドラムに穴があるタイプの直火型焙煎機を使用し、"水蒸気焙煎"という方法で焙煎を行っています。まず、焙煎の前にコーヒーの生豆3㎏を洗濯ネットに入れて15分洗って汚れを落とし、その後、50度のお湯に浸けて1分間馴染ませます。そうしたら、いよいよ焙煎です。高温に熱した焙煎機の釜に、お湯に浸けた際に350gの水分を含んだ生豆を投入します。すると、焙煎機の高温・高圧・水蒸気の状態で豆が蒸されて、豆の中心まで水分が熱を伝えていきます。そこまできたら、豆の種類に合わせて火力とダンパーを調整して焙煎を進めていきます」と中村さん。
水蒸気焙煎に使用している直火型焙煎機。コーヒー豆の状態を見て、焙煎の仕方を調整している
コーヒーの生豆は、種類によって温度や湿度の受け方が違う。また、時期や保存期間によっても生豆の水分に差が生じてくるのだとか。そのため、焙煎の方法はすべて同じではなく、豆によって微妙に変えているのだ。中村さんのこだわりの焙煎コーヒーを、ぜひ味わっていただきたい。
5種類セットなので、飲み比べて自分が好きな味を見つけてほしい
お店では、中村さんが手作りしたネルフィルターを使った、ネルドリップコーヒーが味わえる
法師人兄弟が作った、こだわりのブランド豚
次にご紹介するのは、都留市に移住した法師人貞臣さんが弟さんと立ち上げた「Spriest合同会社」が作ったブランド豚「富士天霜ポーク」だ。この豚は、希少種の中ヨークシャーやバークシャーなどをルーツにしている三元豚で、5年の歳月をかけて作られた。
富士天霜ポークは、さっぱりとした脂身が特徴。野菜と一緒に炒めたり、煮物、豚丼にしてもおいしい
豚の脂や肉質は、飼料で決まるともいわれている。富士天霜ポークはどのような飼料で育てられているのか、法師人さんに聞いた。
「ビールの搾りかすを乾燥させた大麦をメインに、さつまいもは自家栽培の紅はるか、市内のパン屋さんが作った米粉のドーナツを飼料として与えています。大麦をメインに与えることで、脂は濁りのない白色になって旨みが増します。富士天霜ポークは脂が多めですが、さっぱりした味が特徴です。自分のこれまでの経験から、良質の豚肉にするために良いと思う飼料のみを与えています」とのこと。
肉質が良くなるように考えた飼料が特徴。大麦をメインに、独自に配合した飼料を与えている
法師人さんのこだわりは飼料だけではない。豚たちの飼育スペースを、1頭に対して3.3㎡と広めにとっている。「農場にいるコたちの環境をできるだけ良くしてあげてストレスをかけないようにしないと、良い豚肉にはならないんです。以前、他県の養豚場で働いていたときに『もっとこうした方が良くなるのに』ということがいくつもありました。そういう思いや経験を、自分たちの農場作りに活かしています。結果として良い豚肉になっているので、自分たちのやり方は間違いないと思っています」と法師人さんは自信を持って話してくれた。
生後9日目の子豚たち。「おいしい肉質の豚肉にするには、飼育環境を整えて愛情を持って育てていくことが大切です」(法師人さん)
法師人さんが愛情を込めて育てた富士天霜ポークを、ぜひ堪能していただきたい。
バラ肉やもも肉、うで肉を加工している。霜降りにこだわっているため、脂身が少し多めに感じるかも
睡眠の質を上げる、"布団のまち"の羽毛布団
生涯の睡眠時間を、1日平均8時間睡眠として考えると、人生の多くの時間を睡眠に費やすことになる。"睡眠の質"がその日のパフォーマンスにつながるともいわれるほど、大事なのだ。そして、その質を上げるには、布団の存在が欠かせない。
都留市は布団の生産が盛んで、随一の出荷量を誇る。そんな"布団のまち"で、お客様の眠りの悩みに寄り添い、最適な布団を届け続けているのが創業80年の布団メーカー「サンモト」だ。
羽毛の吹き込み口に管を入れて、必要量の羽毛を吹き込んでいく。後方にあるのは、羽毛のタンク
「わが社ではこれまでさまざまな布団を作ってきました。以前は綿布団をメインに製造していましたが、時代の変化を取り入れていくことが大切との考えもあり、1988年からは羽毛布団をメインにした布団作りに取り組んでいます。お客様の要望を踏まえて、好みに合わせた布団が作れるセミオーダーが大きな特徴です」と、代表取締役社長の幡野 修さんは話してくれた。
「これからもお客様の要望にしっかりと耳を傾けて、眠りを追求していきたい」と話す社長の幡野さん
返礼品「羽毛掛け布団」は、サンモトの長年の経験と技術を取り入れた品となっている。
「返礼品の掛け布団は、イングランド産の羽毛を使っています。ダウンパワー370dp、ダウン率93%なのに保湿力もあります。カバーのデザインは4種類準備したので、お好みを選んでください」と幡野さん。
自然の中で育てられたイングランド産の羽毛(ホワイトダウン)を使用している
サンモトの肌掛け布団で、質の良い睡眠をとっていただきたい。
肌掛けは保湿力が高い仕上がりとなっている。側生地は綿100%素材