甲府盆地の南西部に位置する中央市は、野菜やフルーツを育てる条件が揃っていることから、農業が盛んな地域だ。なかでも、桃の出来がよく、返礼品の注目度が高い。
「甘みのある桃を栽培するには、土地に合わせた肥料の量と木の間隔を広めにとって、日当たりをよくすることが大切です。ウチの畑は肥沃な土地なので、肥料は少なめに与えています」。そう語るのは、この地で桃の栽培をはじめて15年。「ピーチファームなんば」の難波純さんだ。

ピーチファームなんばは、肥沃な土地で育てた20品種の桃のうち7品種を、返礼品として出荷している。いずれも硬めな果肉と、高い糖度が特徴だ。「甲府盆地の南西部にて、豊かな自然により育まれた桃を、ぜひお楽しみください」と難波さん。

桃は皮の下が甘いので、よく洗って皮付きのまま食べるのがおすすめだ。

「安芸津21号」に「白南」を掛け合わて誕生したシャインマスカットが国内で品種登録されたのは2006年。大粒で糖度が高く、酸味は少なめ。果肉が締まっていて、食べ応えがあるのがシャインマスカットの特徴だ。

中央市では現在、多くの農家がシャインマスカットの栽培を行っているという。今回は、その中の1軒の農家さんを訪ねてお話を伺った。

収穫期を迎えたシャインマスカットは粒が大きいため、掛け袋を外すのが大変なこともあるのだとか。

「うちの農園のは1房に35〜40粒ついていて、掛け袋が破れるくらい成長するものも少なくないです。返礼品で家に届いたマスカットの箱を開けた時に、『わーっ！大きいね』と喜んでもらえるものを、これからも育てていきたいです」と、農家さんは話してくれた。

常温でもOKだが、冷蔵庫で少し冷やして食べるのもおいしい。

中央市はトマト栽培が盛んで、生産量は県内でもトップクラスを誇っている。日照時間の長さ、ミネラルを多く含んだ地下水が豊富なこの地は、野菜の栽培に適しているのだ。

トマトはさまざまな品種があるが、なかでも人気なのが、大玉で甘みと酸味のバランスが良いと評判の「桃太郎」。

生産者で「ヨダファーム」の功刀隆行さんにお話を伺った。

ヨダファームでは、土を使わず、水と栄養肥料で植物を育てる水耕栽培で、トマトを育てている。

「農薬を極力使わないので、トマトの病気がいちばん心配です。ビニールハウスの入り口や換気口には目の細かい網戸を張り、入室時には靴を履き替え、病害虫の侵入を防ぐ工夫をしています。また、土からの病気を防ぐために、特殊なシートを隙間なく全面に敷いています」と功刀さん。

ヨダファームでは、農家に代々伝わるゆっくりコトコト煮込んで作ったトマトペーストを使い、発酵食品の塩糀でアレンジした「トマト塩糀」を開発。こちらの品も人気だ。濃い旨みがぎゅっと詰まった桃太郎トマトを、いろいろな食べ方で楽しんでほしい。

うなぎ一筋35年、卸業がメインの「中澤商店」。現在は、二代目の中澤健さんがお店を盛り立てている。
中澤商店では、うなぎは全て国産を使用。池によって身の締まり具合や脂の乗り方が違うため、国産ならどこでも良いと言うわけではない。同店では、静岡や愛知、九州の池から、状態の良いうなぎをその都度仕入れているのだとか。

「上質なうなぎは、身の厚み、食感、脂乗りが違います。一度食べるとおいしさが忘れられず、また食べたくなる。それが、中澤商店の蒲焼きの特長です。返礼品の蒲焼きは、焼き上がりをすぐに真空パックにしているので、風味そのままで食卓にお届けします。うなぎが少し苦手という人や、お子さんにも食べてほしいです。国産うなぎの蒲焼きのおいしさを、たくさんの人に伝えたいですね」と中澤さんは話してくれた。

中澤商店では週3日（木〜土）、うなぎ弁当の予約販売を行っている。お客さんの反応も上々で、コロナ禍で外食を控えている人たちにも喜ばれているそうだ。

創業以来、継ぎ足している甘辛いタレと脂乗りのバランスが絶妙な肉厚うなぎの蒲焼きを、ぜひともご賞味いただきたい。

「世界最古の布」といわれるリネンに魅せられた綿貫陽介さんが、「わたぬき服装」を立ち上げたのは、2018年のこと。

着心地や使いやすさを重視したリネン製品を数多く手がけている。返礼品の「フェイスタオル」と「寝具セット」も、素材の特性が最大限に活かされている。

「リネンは、抗菌や防臭効果、吸収率も高い。それだけではなく、接触冷感や熱伝導性、耐久性にもすぐれています。だから、タオルや寝具の素材にも最適なんです」と綿貫さん。吸収性抜群のフェイスタオルは、バスタオルとして使用するのもオススメ。

寝具は睡眠の質を上げるために、マイナスイオンを素材に練り込んで仕上げている。

タオルや寝具は毎日使うものだからこそ、性能が高くて良質素材のものをこだわって選んでほしい。

最後に、鉄を知り尽くした「井上鋼材」が、創業57年で初めて手がけた注目の逸品、BBQ用の厚手鉄板をご紹介したい。

鉄板は厚さ2〜3㎜くらいが一般的だが、井上鋼材が造った鉄板の厚さは6㎜。この厚みが食材をおいしくしてくれるのだ。

厚手鉄板の使い心地について、営業部の井上泰斗さんに話を伺った。

「厚い鉄板は、蓄熱性が高いという特徴があります。食材に均一に火が通るので、ムラなく焼ける。だから、お肉のジューシーさが違うんです。使い終わったら鉄板にこびりついた汚れを金たわしで落として、洗い流せばOK。サビ防止のために、しっかりと乾かしてからしまってください」

厚手鉄板を使って、いつもとは一味違うおうちごはんやキャンプ飯を楽しんでいただきたい。