岐阜県中南部に位置する関市は、長良川や板取川などが流れる自然豊かなまちだ。夏の風物詩として有名なのは、幻想的な風情を醸し出す小瀬鵜飼。1300年以上の歴史を持ち、国の重要無形民俗文化財にも指定されている。

秋には刃物まつりが開催されるなど、歴史が息づくまちは観光地としても人気が高い。

日本一の出荷額を誇り、世界三大刃物産地に数えられる同市の製品は、海外でも高い評価を得ている。その歴史は700年以上にもわたり、刀鍛冶の技術は、家庭用包丁やキッチン用品へと受け継がれ、日本屈指の刃物メーカーが集まる産地となった。

そんな関市の返礼品で一番人気といえば包丁。刃物関連は1400品以上あり、その中で包丁は約700品を占める。コロナ以降、自宅で本格的な料理や食事を楽しむ人が増え、そのニーズに応えるためにラインナップを拡充。性能やデザイン、寄付金額など、自分に合ったものを選ぶことができる。

包丁の切れ味が素材のおいしさを引き立てるといわれるが、最近ではミナミマグロの産地として有名な静岡県焼津市とのコラボ企画を展開。日本一の産地同士のタッグで、ふるさと納税を盛り上げる取り組みが注目を集めている。

初心者の方には、数多くのアイテムを揃える「貝印」がおすすめ。手仕事のきめ細かな職人技と最新技術を融合させ、社内一貫体制で生産することで、確かな品質とリーズナブルな価格を実現する。長年製造に携わる三品順司さんは、「お客様のニーズは一人ひとり異なります。より多くの方に満足いただけるようにバランスを取りながら〝切れ味〞を追求しています」と語る。

同社の代表ブランドといえば「関孫六」シリーズだ。この名の由来となった人物は、数多くの刀匠の中でも特に腕がいいと評判が高く、「折れず、曲がらず、よく切れる」という関市の刃物づくりの礎を築いたと伝えられている。なかでも「関孫六 ダマスカス三徳包丁」は、関孫六シリーズの最上位モデルだ。

「刃部に高硬度の最高級ステンレス刃物を採用しているので切れ味は抜群。さらに複数のステンレス素材を32層に折り重ねたダマスカス模様は、1本1本異なる唯一無二の柄です」

衛生面にこだわる方には、継ぎ目のないオールステンレス包丁「匠創」を推奨。

ハンドル内部まで刀身を通すことで、バランスのよさと高い耐久性を実現した。「薄い刃先の鋭い切れ味は、食材を選ばない万能包丁として利用できます」とのこと。

もうひとつ、「鍛造オールステンレスキッチン鋏」は、簡単に分解して洗えることが特徴だ。「刃に細かな凹凸がついているので、滑りにくくて使いやすい。野菜や肉、魚、硬いものも簡単にカットできます」と三品さんは太鼓判を押す。

「関孫六ダイヤモンド＆セラミックシャープナー」は、包丁のお手入れ道具として一緒に揃えたい。

3種類の砥石を順番に使うことで、切れ味がぐんと蘇るそうだ。

最後に紹介する「関孫六 ツメキリtype102」は、貝印のツメキリの中でも売上げトップクラスの人気製品。

熟練の社員が1本1本、刃先を調整することで、抜群の切れ味と使いやすさを実現。名匠の名を冠する逸品は、愛着を持って長く利用でき、日常生活をより豊かにしてくれるだろう。

「どうしてうちには自社ブランドがないの？」。そんな妻の一言をきっかけに刃物の高級ブランドを生み出したのが「三星刃物」である。

代表の渡邉隆久さんは、明治6年創業の老舗メーカーの五代目。ものづくりに専念できるという理由で、祖父の代からOEM（相手先ブランド）製品を手がけてきた。

一方、パン教室を運営する妻の友佳理さんは、生徒たちに夫の会社の包丁を使ってほしいと思っていた。その想いを知った渡邉さんは、刃物の基礎から学び直すため、刃付け職人に弟子入り。「自社ブランドだからこそ、妥協はしたくない」と試行錯誤を繰り返し、何百本もの試作品の山ができたそうだ。

苦労を重ね、長年の歳月を経て誕生したのが「和 NAOMI」である。「サビに強くて粘りのあるモリブデン鋼440Aを焼き入れで鍛えることで、刃こぼれがしにくく切れ味が鋭い刃物を実現しました」と満面の笑みで語る。

主婦向けに開発したブランドだったが評判を呼び、プロにも愛用されているそうだ。今回、紹介するパン切りナイフは、先端を丸くすることでパンくずが出にくく、パン自体の形を崩すことのない自信作だ。

関市には国内外有数の大手企業の工場が点在し、その縁で幅広い返礼品を扱う。なかでも人気を誇るのは、ドイツの老舗キッチンメーカーである「ツヴィリングJ.A.ヘンケルス」のグループブランドであるストウブ鍋。このフランス生まれの鋳物ホーロー鍋は、シェフたちの意見を取り入れたプロ仕様で、ミシュランの星付きレストランで使われるほど絶大な支持を得ている。

今回紹介するのは、幅広い料理に活用でき、ケーキやパンの焼き型にも使える丸型タイプの「ピコ・ココット ラウンド」。蓋のノブは、関市が誇る鵜飼のモチーフが刻印されたオリジナル仕様で、その愛らしいデザインは、SNSなどで多くの話題を集めている。

このストウブ鍋の特徴は、食材の旨みをたっぷり含んだ蒸気を鍋の中で循環させるアロマ・レイン機能。蓋の裏にある複数のピコ（突起）を伝わり、水滴が雨のように食材に降り注ぐことで、素材本来の味を最大限に引き出し、料理をふっくらジューシーに仕上げる。

保温性が高いので、そのまま食卓に出すと温かい状態で料理を味わうことができ、BBQなどのアウトドアのシーンでも重宝しそうだ。

返礼品としてのカラーは3色。納期までに1年以上かかる場合もあるが、「どんな料理を作ろうか」と考えながら気長にお待ちいただきたい。

最後は刃物関連以外の返礼品にも注目してみよう。1つ目は、料理の名脇役である大根おろしを驚くほどふわふわに仕上げる「快菜 スーパーおろし器」。緩やかなアーチ状のカーブがかかった3Dおろし金により、軽い力で簡単スピーディにおろすことができる。

大根のほかにも山芋やリンゴ、チーズなどにも使えるそうだ。野菜たっぷりの料理を家族に食べてもらい、健康づくりにぜひ役立ててほしい。

2つ目に紹介するのは、「ブリヂストンスポーツ」関工場で生産されているゴルフボールだ。返礼品として根強い人気の「TOUR BX/XS」シリーズは、ツアープロが愛用しているだけあり、アプローチスピンや飛距離などの基本機能に優れた製品。

ゴルフ好きな家族や友人へのプレゼントに最適で、喜ばれること間違いなしの返礼品だ。