総力取材記事

豊かな積丹の海の幸・あわびや、世界にひとつだけのビールづくり、引退馬の支援にも注目が集まる!

豊かな積丹の海の幸・あわびや、世界にひとつだけのビールづくり、引退馬の支援にも注目が集まる!

積丹ブルーの絶景で知られる、海と山に囲まれた港町

北海道の西部、積丹半島の付け根に位置する岩内町はニセコ連峰に囲まれた自然豊かな港町。江戸時代後期にはニシン漁で栄え、水産加工の高い技術は現在に受け継がれている。また、ニシンが獲れなくなる少し前からスケトウダラの漁が盛んに行われるようになり、昭和に入ってからは「スケソウダラ王国・岩内」といわれるまでになった。現在もスケソウダラの子でつくる「岩内のたらこ」は全国的によく知られている。

スケトウダラから生まれた岩内町のキャラクター「たら丸」と双子の妹「べに子」。ふたりが持っているのはアスパラガスだ。
岩内町は初めてアスパラガスの栽培が行われた「アスパラガス発祥の地」でもある

近年は岩内湾で取水した清浄でミネラル豊富な海洋深層水が水産加工や農業、飲食・製菓業、化粧品などさまざまな産業や商品に使用され、新たな岩内ブランドとして注目されつつある。

お礼の品にも海産物や、海洋深層水を使った食品やお酒、化粧品などが並ぶ。「たらこや数の子など岩内町を代表する海産物の他にも、全国の方々に知ってほしい特産物がたくさんあります。また引退馬の余生支援など、お礼の品のない純粋な寄付による事業者支援にも力を入れています」(観光経済課 ふるさと納税担当 井田祐介さん)

岩内町を代表する特産品・数の子。製造過程でできた大きめの折れ子を訳あり商品として提供している

野生のホップ発見の地で、世界にひとつだけのビールをつくる

岩内町は明治時代に初めて「ホップ(ビールに苦みや香りをそえる植物)」が発見された場所でもある。発見された後、北海道の別の場所で栽培が行われるようになったため、岩内産ホップは長らく誕生していなかったのだが、150年の時を経てホップの栽培がスタートした。

岩内町で栽培されているホップの木
ホップをさくと、ルプリンという黄色い粉(樹脂)が出てくる。これが独特な香りと苦みをビールに与える

2022年7月にはクラフトビールの醸造所「IWANAI BREWERY&HOTEL」もオープン。ビールの仕込み水には岩内の海洋深層水を使用している。

醸造所を眺めながらビールを飲めるビアバー

ふるさと納税ではクラフトビールのセットのほか、なんと「世界にひとつだけ」のオリジナルビールを1タンク分(330㎖のビール瓶で約900本)つくることができるサービスが登場。醸造所内のホテル、または隣接する「いわない高原ホテル」の宿泊券つきなので、現地での打ち合わせや醸造体験の際は1泊2日でじっくりビールづくりに向き合うことができる。

現地での打ち合わせや仕込みの日は醸造所に隣接する「いわない高原ホテル」か、醸造所と同じ建物内のホテルに宿泊
仕込みの際は醸造体験もできる

「どんなビールをつくりたいのか、しっかり打ち合わせを行います。例えば、苦みをどのくらい出したいか、どんな香りが好きか、黒系のビールかそれ以外か。副原料で無限のバリエーションを出せるのもクラフトビールの魅力です」(若旦那 荒井高志さん)

IWANAI BREWERYの若旦那 荒井さん
現地での打ち合わせ風景。このときに味の好みなどを細かくヒアリングする

副原料というのはビールの味を調整する目的で使われるもので、IWANAI BREWERYでは、これまでスイカやメロン、ワイン用のぶどうなどを使ったビールを発売してきた。

「ラベルも自由に決めていただけるので、例えば自分の結婚式でふるまいたい、記念日のプレゼントにしたいなど、いろいろな活用法があると思います」(荒井さん)

ビール好きが目指す最高峰・自分で考えた世界にひとつだけのビールをつくろう

引退馬がのびのび暮らす牧場 ホーストラスト北海道

まちの中心部から少しはずれた静かな場所にある牧場「NPO法人ホーストラスト北海道」。ここは競走馬や乗用馬を引退した馬たちが余生をのんびり過ごす場所である。

2023年8月現在、47頭の馬たちが牧場で暮らしている
原則、昼夜放牧(昼も夜も放牧地で自由に過ごす)で、放牧地の面積に見合った頭数の馬が群れで生活する

一部の競馬ファンや馬好きを除けば、ほとんどの人は「引退馬」の存在を意識することはないかもしれない。JRA(日本中央競馬会)によれば、国内では年間約7000頭ものサラブレッドが生まれる。2歳で競走馬としてデビューし、現役の期間は3〜5年ほど。引退する馬のうち約半数が繁殖馬や乗馬クラブなどで乗用馬として第二の人生を送る。一方で残りの半数以上は所在不明だ。所在不明の内情には殺処分や馬肉業者へ引き渡したりするケースも含まれる。

現実問題として、馬1頭を飼育するには莫大なエサ代がかかる。広い土地や大型動物の世話をできる人材も必要であり、すべての引退馬を生存させることは大変難しい。

2009年に設立されたホーストラスト北海道は、1頭でも多くの引退馬に安心して余生を過ごしてもらいたいと活動を続けている。行き場のない馬を引き取り、のびのびと暮らせるような環境で飼育。その資金は馬主からの預託料とスポンサー制度によって支えられている。

スポンサーさんのための応接室には、この牧場で余生を終えた馬たちの写真が飾られている

「ここでは馬が自然界で暮らすのと同じような環境で、群れで昼夜放牧しています。年老いた馬が多いので毎日の体調管理にも気を配っています」(ホーストラスト北海道 土舘麻未さん)

ブラッシングと検温は毎日全頭に行う。「健康状態や放牧中にケガをしていないかなど、必ずチェックします」(土舘さん)
土舘さんと元競走馬のロードアルティマ

ふるさと納税では寄付金額の30%が事業所に「お礼の品の代金」として支払われるが、ホーストラスト北海道への寄付金については、その30%を引退馬の支援に活用する。競馬ファンのみならず多くの人に引退馬をめぐる問題を知ってもらい、支援の手を差し伸べてもらいたい。

寄付金額は1万円・2万円・5万円・10万円などいくつか用意されている

獲れたてえぞあわびを使った、最後の1滴まで絶品アヒージョ

あわびやいくらなどの加工・販売を手がける「石塚水産」は、代々漁師の家系に生まれ、ご自身も漁師だった先代が立ち上げ、現在は二代目の石塚貴洋さんが社長を務める。扱う海産物は北海道産の鮮度が高いものにこだわり、先代の「漁師の味」を受け継ぎつつ、獲れたての新鮮な「えぞあわび」を使った「えぞあわびアヒージョ」など新たな商品開発も積極的に行っている。

「あわびは鮮度にこだわっているので生臭くなく、旨みが凝縮されています」(石塚さん)

えぞあわびは「海のダイヤ」ともいわれる黒あわびの亜種で、身が締まっていてコリコリとした食感と芳醇で濃厚な味わいが特徴である。えぞあわびアヒージョは、活あわびを仕入れて鮮度が損なわれないうちに下処理、あわびの旨みを引き立てるシンプルな味つけで仕上げた逸品だ。

野菜やきのこと一緒にフライパンで温めたり、パスタにアレンジしたり、オリーブオイルにあわびの旨みが染み出ているので、ぜひ最後の1滴まで残さず召し上がれ!

使っているのはオリーブオイルとにんにく、鷹の爪とバジルのみ。添加物は一切使用していない
温めるだけで手軽に食べられるので、キャンプなどアウトドア飯にもおすすめ

北海道産小麦100%使用。丁寧につくったもっちりパン

最後に「ベーカリーサンライズ」の「特別なパン」を紹介したい。ベーカリーサンライズは18歳以上の障害を持っている方々が働く就労継続支援B型事業所で、現在約20名の方がパンの製造と販売に携わっている。

ベーカリーサンライズで働く皆さんと川島さん(写真左端)

パンはすべて北海道産小麦100%と岩内の海洋深層水を使用。「あんバターちょうだい!」はハード系のコッペパンに甘さ控えめの粒あんと有塩バターをサンド。モチッとした食感を出すために、小麦の配合も工夫しているのだとか。「あずきちょうだい!」は全国パンコンテストなどの受賞歴を持つベーカリーサンライズの定番商品。十勝産小豆が入った食パンで、なんと生地に炊いたお米(北海道産ゆめぴりか)が練り込まれている。

「あんバターちょうだい!」(右)は、ハード系のパンに粒あんとバターをたっぷり挟んだごちそうパン。「あずきちょうだい!」(左)は炊いたお米が練り込まれているので、もちもち・ずっしりで食べ応え抜群
「あんバターちょうだい!」はいったんバターを取り出してパンを焼いた後、挟んで食べると、バターがじゅわっと溶けておいしい

「もちもち、ずっしり感を出したかったので米粉ではなく、炊いたお米を使用しています。そのまま食べてもトーストしてもおいしいですよ」(支援課長 川島信恵さん)

岩内町のお礼の品のクチコミ

北海道岩内町

ほっけ食べ比べセット(20,000円)

2017年4月7日 15:18

わんボスさん

しまほっけ5枚、真ほっけ5枚のセットです。
魚焼きグリルからはみ出そうなくらい大きくて肉厚です。
冷凍で届いてそのままグリルで焼きましたが脂がのっててとてもジューシーでした。
しまほっけはふっくらジューシーな感じで、真ほっけは味がぎゅっと凝縮されていて旨味がすごいのでお酒のおつまみに最高でした。

参考になった

自治体情報

北海道岩内町(いわないちょう)

こちらの自治体詳細

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