希少な「まりひめ」「紀の香」、2つの品種を食べ比べ!
紀伊半島のほぼ中央に位置し、海・山・川の豊かな自然に恵まれたまち、それが御坊市だ。黒潮海流がもたらす温暖な気候と肥沃な大地はさまざまな恵みを育む。スターチスやかすみ草といった花の出荷量は国内屈指。また、果物栽培も盛んで、御坊市のことを「フルーツ王国」と呼ぶ人もいるほどだ。
これから旬を迎えるフルーツで強くオススメしたいのが、子供から大人まで人気のイチゴだ。
ここでは3軒の生産者の方々をご紹介することにしよう。まずは「観光農園ひだか」の原出幸典さんにお話をうかがった。
「当園はイチゴづくりを始めて30年以上。土耕栽培を中心としているため、土づくりからこだわっています。有機肥料を使うのはもちろん、栽培する品種に合わせて手間ひまをかけながら育てています」
同農園で栽培しているのは「まりひめ」「紀の香」「ゆめのか」の3品種。
味の特徴は、まりひめはコクが豊かでふくよかな甘み、紀の香はバランスのとれた酸味と甘み、ゆめのかは風味のよい甘酸っぱさと、それぞれに個性がある。
「同じイチゴでも味わいは異なるので、ぜひその違いを楽しんでもらいたいですね。愛情をこめて育てているので、おいしさには自信があります」
その中で今回、原出さんが用意してくれた返礼品は、「農園直送!完熟イチゴ食べ比べセット『まりひめ』『紀の香』」。
例えるなら「夢の競演」とも称すべき内容で、イチゴ好きにはたまらない一品といってもいいだろう。口の中に広がるジューシーな味わいに、思わず笑みがこぼれるに違いない。
エコファーマーが作る、リピーター続出のイチゴ
次に登場いただくのはエコファーマーにも認定されている「NOPPY農園」の小阪英誉さん。同農園では、まりひめの栽培に力を入れている。
「まりひめは和歌山県産のオリジナル品種で、県外ではなかなか手に入りません。一番の特徴は食味。まりひめはとにかく甘みが強くて、食べた後のコクも印象的。余韻が楽しめます。ふるさと納税では、完熟で収穫し、その日に発送。翌日には届く地域が多いため、新鮮ないちごをぜひ食べていただきたいです」と小阪さんは熱意を込めて語る。コクのある甘みと旨みをバランス良く引き出すために、肥料には御坊産の天然ミネラルたっぷりなにがりを使用。また、土壌には紀州材を混ぜ込んでいるとのことだ。
「まりひめのもう一つの特徴は粒が大きいこと。初めて見た人は、目を丸くするはずです」
小阪さんの育てるまりひめは返礼品の中でも人気が高く、年々リピーターが増えている。中には、オンシーズンになると毎月申し込む人もいるとのこだ。まだまりひめを味わったことのない人は、この機会にフレッシュなおいしさに出合っていただきたい。
甘みを集中させた実を、完熟の状態で収穫
最後にお話をうかがったのは「農園紀の国」の田中正俊さん。同農園は観光農園としての人気も高く、毎年多くのお客様を迎えている。実際に味わった人たちの「おいしい!」という反応を励みにしながら、より質の高いイチゴづくりに努めているという。
「イチゴ自体の免疫力を高めるために肥料などの葉面散布を定期的に実施しています。そのおかげでイチゴが強くなり、農薬も極力使わずに済むんです」と田中さん。
また、甘みを集中させるために着果した実の半分は間引きするとのことだ。
同農園が用意してくれた返礼品は「『完熟まりひめ』4パック」。名称通り、完熟の状態で収穫したまりひめをパック詰めにして発送してくれる。
「たっぷりと甘みを蓄えた完熟のまりひめを心ゆくまで楽しんでください」
従来のイチゴのイメージをくつがえすインパクトを持つといっても大袈裟ではないまりひめ。御坊市が誇るその絶品イチゴの真価を、ぜひ実際に確かめていただきたい。
和歌山の温暖な気候で育った、天田みかん
冬の果物の定番としてはみかんを思い浮かべる人もきっと多いはずだ。「こたつでみかん」は日本人にとっておなじみのスタイル。みかんを常備している家庭も少なくないことだろう。
日本では一般的にみかんといえば「温州みかん」のことを指す。御坊市でもこの温州みかんを栽培している農家は多いが、ここでは「北村農園」をご紹介しよう。
「私のところで栽培しているのは『天田みかん』と呼ばれています。温州みかん農家は作り手が減っていて、今ではほんの数軒しかない。あまり量が出荷できないみかんです」と語るのは代表の北村則晃さん。
「天田」という呼び名は、市内の天田地区で栽培されていることに由来する。昔からこの天田みかんは地元の人たちがお歳暮として用いることが多かった。温州みかんの中でもちょっと贅沢品という位置づけだったのだろう。
その特徴は、みかん特有の酸っぱさと甘さが絶妙なバランスで保たれ、皮が薄くて食べやすい点があげられる。
そのことから長く愛されてきたとのことだ。
「直売所やサービスエリアで販売していますが、量に限度があるため、すぐに売り切れてしまうんです。どうしても食べたいからとうちに直接連絡してくる方もいらっしゃるほどです」と北村さん。
簡単に手に入らないとなれば、なおさらほしくなるのが人情というもの。そういう時に活用しがいのあるのが、ふるさと納税といってもいいだろう。そこで北村さんは返礼品として家庭用10kgの天田みかんを用意してくれた。
北村農園では他にも梨や柿、ぽんかんなど多くの果物を栽培。果物づくりには定評があるので、安心して申し込むことができる。この冬は、天田みかんをお供に過ごしてみてはいかがだろうか。
ブランド地鶏は、ヘルシーで旨みたっぷり
冬から春にかけて食卓にのぼる機会の多い料理に鍋がある。グツグツという音とともに立ちのぼる湯気と香りは食欲をそそるだけでなく、心も体も温めてくれる。
鍋好きな人にご紹介したいのが、鶏料理専門店として60年の歴史を持つ「鳥好」の提供する「紀州ラクト梅ぢどり水炊き・すき焼きセット」だ。
オリジナルの地鶏を使った鍋用のセットで、2種類の味が楽しめるようになっている。
「ラクト梅ぢどりは脂身の多いメスだけを選んで1㎡あたり5羽以下で平飼いをしています。エサに15種類の乳酸菌を混ぜ込んでいるので、旨み成分の含有量は一般的な鶏の約7倍。鶏肉のくさみが苦手だという方からも『おいしい』と喜ばれています」と語るのは代表取締役の吉本信也さん。
エサには乳酸菌の他に梅酢エキスも加えているので、より健康的になるとのことだ。
鳥好では、この地鶏を120日以上かけて育てる。一般的なブロイラーの場合、飼育期間は40日から50日。鳥好はその倍以上の日数を費やしていることになり、そのぶん肉質が良くなり、味に深みが生まれるという。
返礼品では、このこだわりの地鶏に加えて、水炊き用の白湯スープとポン酢、すき焼き用の割り下も用意。手間をかけずに2種類の鍋が味わえる。「白湯スープは鶏ガラを8時間以上かけて煮込んだもの。コラーゲンたっぷりですよ」と笑顔で語る吉本さん。
地元で親しまれている極上の地鶏を、ぜひこの機会に味わっていただきたい。