長野県の中央アルプスと南アルプスに囲まれた伊那な谷にある箕輪町。赤そばの花で一面ピンク色になる「赤そばの里」や、1万本のもみじが湖畔を赤く染め上げる「もみじ湖」など、四季の自然の色彩美は圧巻だ。町はコンパクトにまとまり、駅や商業施設、学校、病院などへの行き来もスムーズ。「ほどほどの田舎ぐらし」ができる住みやすいまちとして移住希望者の関心も高い。
標高650ｍを超える箕輪町では、高原の気候を活かした農業が営まれている。祖父の代からのリンゴ農園を受け継ぐ伊藤剛史さんは「あいかの香り」の栽培に取り組む。あいかの香りは大玉のリンゴで、果実に霜降り状の蜜が入り、糖度が高いのが特徴だ。箕輪町の土壌や気候が栽培にとても適していて、果実は鮮やかに赤く色づき、味も優良だ。伊藤さんは「長野県一のリンゴ農園を目指し、地元で農業に携わる人を増やしたい」と未来を語る。
多品種のリンゴを栽培し、いろんなリンゴのジュースやジャムを作っているのは「アルプスの風」の園主の髙橋章浩さん。豊かな土壌と多様な生き物と共存するリンゴ園を目指し、除草剤を使用せず、化学合成農薬の使用回数も5割以上削減している。ふるさと納税では9品種のリンゴジュースから1本、3品種のリンゴジャムから3個をおまかせで選ぶ「アルプスの風　てるちゃんおすすめセット」が人気。「リンゴの個性が生きています」と話す髙橋さん。リンゴ果汁を100％使い、瞬間殺菌するなど製法にもこだわっている。
冷涼な気候は米作りにも恩恵をもたらす。生育期間中の病害虫の発生が少なく、農薬の使用回数も抑えられるのだ。「合資会社林屋」が発送日に精米したコシヒカリを、新鮮なままお届けする。高原の四季の美しさや高原育ちの美味がいっぱいの箕輪町。一度は訪れてみたいものだ。