水質日本一に輝く清流・仁淀川が流れるまち、高知県越知町。透明度が高いその川は、ここ特有の地層が生む青緑色の石や岩の影響を受けて美しい青色に見えることから「仁淀ブルー」と名付けられている。また、風情ある浅尾沈下橋や、毎年10月に満開のコスモスが咲き誇る宮の前公園など、心洗われるような景観も自慢だ。

そんな越知町から今回紹介するのは、まちの職人たちが手塩にかけて作った品々。一見素朴にも思えるが、実際に食べたり使ったりしてみると、じわじわと良さを実感することができる。

高知県を代表するお菓子といえば、細長くカットしたサツマイモをカリッと揚げて、甘い砂糖蜜を絡めた「芋けんぴ」。その製造所は県内各地にあるが、古くから芋けんぴを作り続けているのが、越知町にある「横山食品」だ。

返礼品の「芋けんぴセット」は、隠し味に塩を加えたものや、黒糖でコク深く仕上げたもの、高知の特産・室戸海洋深層水を加えた砂糖蜜を絡めたものなど、5種がセットになっており、食べ比べが楽しめる内容となっている。なかでもまちの特産品を販売する「観光物産館おち駅」の地元出身スタッフがおすすめするのは、昔からの変わらぬ味を楽しめる徳用芋けんぴだ。

「この味が私たちのまちのスタンダードです。食べ始めるとあっという間に袋がカラになってしまうくらい止まらなくなりますよ」

芋けんぴはほどよい硬さがあって、たくさん咀嚼するので成長期の子どものおやつにも最適。カリッと香ばしい食感と、噛むほどに広がるサツマイモの風味を堪能あれ。

日本一の森林率を誇る高知県。ここ越知町も「神秘の森」と呼ばれる横倉山をはじめとする豊かな山々に囲まれている。
そんな木に囲まれた環境で10代の頃から大工一筋に歩んできたのが中内許行さん。普段は建築の仕事がメインだが、自宅で使う家具はほぼ自身で手作りしており、2年前からふるさと納税の返礼品だけのオリジナル家具を製作している。

「家具作りは他の人がやっていない工夫を考え出すことが面白い」
そう語る中内さんの一番人気作は「檜イス」。シンプルなスツールタイプだが、座ったときに体が少しでもラクになるよう座面が台形になっている。他にも、リモコンや常備薬やティッシュなど手元に置いておきたいものを一つにまとめられる「卓上ボックス」など、アイデアに富んだ木製品が揃う。

そして、越知町の返礼品といえば毎年「土佐文旦」を楽しみにしている人も多いだろう。今年も、豊かな香りと爽やかな甘さ、食べ応えのある果肉、ジューシーにあふれ出す果汁をぜひ楽しんでほしい。
また、町内の文旦農園の一つで、農薬・化学肥料・除草剤を使わずに自然の力と人の手でさまざまな柑橘を育てている「岡林農園」の「柑橘ドリンク・ゼリーセット」にも注目を。文旦、小夏、ユズのいずれも皮まで安心安全なので丸ごと搾汁されて香りがしっかり引き出されている。さらに、柑橘そのものの味を大切にするため、人工甘味料・保存料・着色料・ゲル化剤などは不使用。味も香りもぎゅっと凝縮されており、たった一口で柑橘を丸ごと味わっているような気分が楽しめるはず。