すさみ町は和歌山県の南端、黒潮の影響により温暖な気候に恵まれた食の宝庫である。中でも注目の特産品は紀州産の南高梅。大粒で肉厚な梅は最高級品として高く評価されている。

｢紀の誉食品｣は1912(大正元)年に創業して以来、梅づくり一筋に伝統の味を今に受け継ぐ老舗企業。収穫から塩漬け、天日干しの工程は昔と変わらず、手づくりの技で真心を込めて丹念に仕上げる。

｢南高梅は皮が薄く、実が大きくて柔らかいことが特徴です。当社では完熟して自然落下した梅を使い、よりおいしい梅づくりに励んでいます｣と話すのは代表取締役の大岩正雄さん。一番人気の返礼品は、｢大粒食べ比べセット｣。サイズが不ぞろいの訳ありとは思えないほど立派で食べ応えのある梅干しだ。

ギフトにもおすすめの新商品は、はちみつの王様といわれるれんげはちみつに高品質の南高梅を漬けた｢れんげはちみつ梅干｣。塩分は5%に控えているため、｢お茶請けに最適。梅干しが苦手なお子さんでもおいしく食べられます｣と工場長の川辺弘敏さんは語る。

とろけるような口当たりは、まるでスイーツのよう。ついつい食べ過ぎてしまうほどのおいしさだ。

次はイノブタ発祥の地であるすさみ町で畜産･加工･販売までを一貫して行う｢SAFETY FARM｣からユニークなハイブリットセットを紹介しよう。｢当社が提供するイノブタF1種は、イノシシの父とブタの母をかけ合わせた一代目のこと。大量に繁殖させることが難しく、市場に出回らない希少な肉です｣と語る代表の湯川裕久さん。

イノシシ肉独特の臭みはなく、赤身は噛むほどに濃厚な旨みが増し、脂身は上品な甘さが口の中に広がる。イノブタとセットで提供するブリヒラは、近畿大学水産研究所がメスのブリとオスのヒラマサの交配によって開発した魚種。町内で稚魚が養殖されている。｢ブリの旨みとヒラマサの歯応えのいいとこどり。脂がしつこくないので濃厚な味わいと甘みを感じられます｣

もうひとつ、海の幸のセットでは、ブリヒラに加えて、黒潮で育った鮮度抜群の伊勢海老を生のままお届け。

うなぎ蒲焼は地元の名店｢南紀養鰻｣の職人が紀州備長炭で丁寧に焼き上げた逸品だ。同町の返礼品で、ぜいたくで華やかな新年を迎えよう。

最後に紹介するのは、海の目の前にそびえる天然温泉露天風呂付きヴィラ｢TUZUMI｣だ。コンセプトの異なる5棟の客室は、紀州材の香りに包まれたアート空間。

全室に露天風呂と専用テラスダイニングを設けたオールインクルーシブのヴィラなら、お財布や時間を気にせずに心ゆくまで旅を満喫できる。

｢光きらめく海や波音、夜は満天の星空を眺めながら、ご夫婦や少人数で、おこもり旅を楽しみたい方におすすめです｣と総支配人の木本 翔さん。絶景を望みながら、和歌山ブランド牛やイノブタをはじめ、伊勢海老や生まぐろなどのBBQを堪能してほしい。