総力取材記事

町制施行50周年で盛り上がる上牧!黒カレーを筆頭に、アイデアと技が光る世界でひとつの逸品が多彩に

町制施行50周年で盛り上がる上牧!黒カレーを筆頭に、アイデアと技が光る世界でひとつの逸品が多彩に

食べると元気になる!上牧の新名物「黒カレー」

奈良盆地西部に位置する上牧町。緩やかな丘陵地帯が広がり、古代には宮廷の放牧地であったという逸話から町名は由来する。戦国時代には片岡城が築かれた自然と歴史ロマンが息づくまちだ。

2022年11月、町制施行50周年という節目をきっかけに上牧町協力のもと商工会が「まちを元気にしよう」と新しい名産品「黒カレー」を発売して盛り上がりをみせている。

上牧ふれあい朝市会の協力で地元のたまねぎを使用。ひと口目にせせり肉のコクと野菜の甘さ、後からスパイスの香りが口の中に広がる

「スパイスや漢方を用いたスープである薬膳が、黒カレー由来の一説といわれています。奈良には漢方が献上物として渡来し、戦国時代には大和武士が薬膳を食して英気を養ったそうです。さらに上牧町は職人のまち。真っ黒になるまで懸命に働く職人魂をイメージする黒色から、食べると元気になる黒カレーの商品が生まれました」と話すのは、上牧町商工会の商業部部長の安井弘訓さん。

上牧町商工会のみなさん。中央は上牧町商工会の商業部部長の安井弘訓さん。右隣が牧浦秀俊さん、左隣は中村保さん。上牧町商工会キャラクターの「上牧ぺたろう」も黒カレーをPR

商品化に至っては、焼き鳥店を経営する中村保さんが、カレーには珍しい希少なせせり肉(鶏の首肉)を使うアイデアを提案。食品製造加工会社の「クッキングサポートサービス」をはじめ、多くの商工会会員がタッグを組み、それぞれの強みを活かして完成させた。「素材にこだわった黒カレーは、高級レストランのような贅沢な味わいです」と商工会のみなさんは誇らしげに語る。

パッケージは片岡城天守など戦国時代を象徴するデザインを採用し、城主が片岡国春、春利と「春」がつくことから今中富夫町長が「春ちゃんの黒カレー」と命名した。

片岡城のイラストを取り入れ、戦国時代をイメージしたパッケージ

この秋には周年記念式典などが開催されるが、注目は片岡城をARで復刻させる事業だ。

「今後は、各店舗が黒カレーのパンやパスタを提供し、黒カレーのまちとして魅力を発信していきたいですね。ぜひ、上牧町にお越しください」と安井さん。

せせり肉や鶏皮を使った、通好みの逸品満足セット

黒カレーの開発に携わった中村保さんは、20年近く焼き鳥店の店主として「自分しかできない料理」をモットーに、オリジナルメニューを手がけてきた。

「すべて私にしかできないオリジナルメニュー。プロの味を多くの人に食べてほしいですね」と中村さん

その人気メニューを全国のお客様に提供するため、ネット通販専門ショップ「つくね商店」を設立。イチ押しの3品をセットにした返礼品を提供する。

「黒カレーでも使ったせせり肉は、筋肉がぎゅっと詰まった一番おいしい希少部位。山賊焼きでは、せせり肉にそのまま衣をつけて揚げることで肉汁を閉じ込め、その味とぷりっとした食感を最大限に引き出しています」と語る。

せせり肉は塩・コショウで味付け。切らずにそのまま揚げることで旨みと食感を楽しめる。1パック(175g)でこのボリュームは嬉しい

鶏ホルモン煮と極麺も同店のオリジナルメニューだ。

「鶏ホルモン煮に使う鶏の首の皮は、弾力が特徴の通好みの食感。極麺は、久留米ラーメンの豚骨スープと春雨を合わせているので低カロリー。罪悪感なく食べられますよ」

鶏の首皮をタレに漬けこんだホルモン煮は、食通もうなるおいしさ
豚骨発祥の地である久留米ラーメンのようなコクのあるスープが特徴。春雨を使うことで165kcalの低カロリーを実現

鶏を知り尽くしたプロが自信を持って提供する逸品は、話を聞いているだけで食欲をそそる。お酒のおともや普段の食事として、自宅で本格的な味をぜひ堪能してほしい。

週末まで待てない!しっとり濃厚レモンケーキ

「何度食べても感動するほどのおいしさ。スタッフ全員が大好きなレモンケーキです」と語るのは、カフェ「ナナツモリ」の店長・中筋智さん。

「驚くほどのしっとり感は感動のおい しさです」と店長の中筋さん

メディアやSNSで話題を呼び、全国の女性を中心に注目を集めているのが「週末シトロン」だ。

賞味期限は製造日から1ヵ月間。大切な人との素敵な週末を楽しんで

これは「週末に大切な人と食べるケーキ」という意味を持つフランスの伝統菓子「ウイークエンドシトロン」を改良したもの。地中海レモン果汁と「よつ葉バター」を贅沢に使用することで、驚くほど濃厚でしっとりした食感に仕上げている。

150℃に温めたオーブンで30分、しっかり焼き上げる。アーモンドプードルを加えることで独特の香ばしさと風味が加わる

可愛らしいレモンの形と爽やかな風味、表面のさっくり感など、五感でいろんな楽しみを感じられる、まさに週末まで待てないおいしさだ。

「量産ではなく、お店でパティシエが一つひとつ手作りをして、みんなで愛情を込めて作った週末シトロンは、自信を持っておすすめします」

焼き上がったレモンケーキは、スタッフが一つひとつ丁寧にホワイトチョコでコーティング

懐かしくて新しい進化系レモンケーキは、自分へのご褒美はもちろん、大切な人への贈り物にもぜひ。

まるで宝石箱のようなキュートなパッケージは、ギフトにも最適!

バーベキューと同時に、お肉やパンも焼ける七輪

石窯内部からピザなど取り出すピールもセットに

上牧町には、長年培ってきた技術やノウハウを活かし、新しい事業に挑戦する若き経営者が地域を盛り上げている。

「清水煉瓦工業」は創業30年以上を誇るレンガ工事会社だ。近年のアウトドアブームに注目し、二代目の代表・清水信行さんは、長年のノウハウを活かしてバーベキューのできる七輪を開発・製造。初号機から改良を重ね、「オリジナル石窯付七輪3号機」を手がけた。

「バーベキューを楽しみながら、石窯内部でローストビーフやチキン、パンやピザが焼ける製品です。炭を入れてセラミック板を温めると遠赤外線効果でじわじわと素材を加熱して、おいしく仕上げます」

バーベキューとオーブン料理を同時にできる七輪。使用後、蓋をすれば自然と火が消えるので安全でメンテナンスも簡単

煙が少ないので屋内でも使用でき、災害時にも役立つこともあり、企業や学校、個人のお客様まで全国から注文を受けているそうだ。

「小さなネジも自分で作り、使いやすくて安全、メンテナンスのしやすい製品作りにこだわりました。量産にはない、ハンドメイドの魅力をぜひ実感してください」

「取っ手を持ちやすい位置に配置するなど、使う人の立場を考えてたくさんのアイデアを詰め込んだ製品。お客様の喜びが何よりも嬉しいです」と清水さん
七輪はマットブラックとレッドのおしゃれなボディ。コンパクトに収納できる

おしゃれで履きやすい、オーダーメイド雪駄

「日本の伝統文化である雪駄を次世代に受け継ぎたい。そんな想いでオーダーメイド雪駄ブランド"雪未踏"を立ち上げました」と語るのは、1963年に創業した「丸宗」の三代目・代表取締役社長の前田真一朗さんだ。

「お客様のいろんなニーズに応えられる体制を整え、世界にひとつの雪駄を作りたいですね」と前田さん

同社は、工場を持たないファブレス企業として、フットウエアの企画・卸事業を展開。近隣の履物産地で作る雪駄も扱っているが、職人の高齢化と後継者不足が課題になっていた。

「雪駄はそれぞれの工程を分業して、まち全体が1つの工場として機能しています。このままでは日本の伝統の灯が消えてしまう。それなら自社で雪駄を作ろうと職人さんから技を学びました。"雪未踏"は、未踏の雪の上に新しい一歩を踏み出すという意味を込めています」

オーダーメイドの雪駄は、同社のECサイトで鼻緒や先つぼ、底(ソール)などを選び、完成イメージを確認しながら注文ができる。

長時間履いても痛くならないように太めの鼻緒を採用。「ゆるめ」「きつめ」などもオーダーできる

「歩きやすいように鼻緒を太めにし、底はクッション性の高い素材を採用。洋服に合わせやすい色・柄を揃えています。ご自身はもちろん、大切な人への贈り物にもおすすめです」

自社一貫生産。天板にクッション性の高い底を張り合わせ、履き心地のよさを追求

日常生活に取り入れて、足元からおしゃれや健康づくりをはじめてはいかがだろうか。

普段着にも合わせやすいようにカジュアルな柄や素材も豊富にラインアップ

ギフトにも最適!上牧町発キラリと光るアイテムたち

次は、オリジナリティに溢れた3つの返礼品を紹介しよう。

1つ目は、革製品の企画・製造を手がける「GRIT」。代表の加藤和人さんは「この本革システム手帳とペンケースは、有害物資を一切使わず、環境に配慮したフルベジタブルタンニングレザーを使用。使い込むほど艶が出て経年変化を楽しめます」と語る。

革の裁断面をきれいに仕上げるコバ処理を行う加藤さん。職人技が光る逸品だ
長年愛用したくなるシンプルで使いやすいデザイン。ギフトボックス付きなのでプレゼントにも最適

革の裁断から縫製、仕上げまで職人が丁寧に仕上げたアイテムを取り入れ、あなたの生活をワンランクアップさせてみてはいかがだろう。

2つ目は、国内でも珍しいサンキャッチャーの専門店「Suncatcher‐PRO」。オーストリア製のクリスタルガラスを使用した光のインテリア雑貨は、風水アイテムとしても人気が高く、お見舞いやプレゼントにも利用されるそうだ。代表の寺脇文俊さんは、「月の中に浮かぶ奈良のまちをデザインしたステンレス、そして奈良県産の吉野ひのきを融合。ひのきの香りでリラックスしながら太陽の下でなないろの光を楽しむことができます」と語る。夢のある幻想的な世界をぜひ体感していただきたい。

太陽の光を受けて、お部屋の天井や壁をなないろに映し出すサンキャッチャー。ぜひ、お家やオフィスに取り入れてみて

3つ目に紹介するのはブランケットだ。19世紀末から20世紀初頭にアメリカ・メリーランド州に拠点を設け、ダック生地のルーツを形成した「アルバートン社」。世界大恐慌の影響で衰退したが、2016年に本格アメリカンダックブランドとして復活させたのが、「PRODACT B4」だ。米軍のテントにも採用されるダック生地を開発し、赤外線を吸収して発熱するボアを貼り付けた。防水性と難燃性を両立したアイテムは、アウトドアに最適だ。

米軍にも採用されるプロ仕様の生地を使った本物志向のブランケット。冬のアウトドアでも温かく、焚火の前でも安心して着用できる難燃性が特徴

芳醇な大和橘入りケーキと、奈良特産いちご「古都華」

最後に、障がい者就労支援施設が手がける奈良県ならではの銘品を紹介しよう。上牧町社会福祉協議会のイチ押しは、日本書記や古事記などに「非時香味」と表現され、不老長寿の果実といわれる大和橘を使った「花橘の薫」。豊かな香りとほのかな苦みが感じられるケーキは、第7回スウイーツ甲子園奈良大会でグランプリを受賞したほどのおいしさだ。

奈良県産の希少な大和橘を使用した一番人気の「花橘の薫」、米粉を使用した「大和の陽」を詰め合わせたセット

もうひとつは、「フレンズまきば」より、奈良を代表するブランドいちご「古都華」。どの方向からも光が射し込む丘陵地帯で、太陽の日差しをたっぷり浴びて育ったいちごは、真っ赤に輝く艶と芳醇な香りが特徴。糖度が15〜23度と高く、深みのあるプレミアムな味わいをぜひ、ご賞味いただきたい。

古都・奈良を飾る新しい「華」になってほしいという想いで名づけられた「古都華」は、ツヤツヤに輝く宝石のよう

上牧町のお礼の品のクチコミ

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自治体情報

奈良県上牧町(かんまきちょう)

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