熊本県南部に位置する八代市。日本三急流の一つである球磨川の下流が流れ、八代海へと注ぐ。球磨川の河口に広がる八代平野は、実は面積の3分の2が江戸時代から昭和初期にかけての干拓事業によって形成された土地である。

ミネラル豊富な干拓地の土壌や球磨川の清らかな水、温暖な気候に恵まれた八代平野は、九州有数の農業地帯。多くの農産物が栽培されており、中でも世界最大の柑橘類･晩白柚や、高品質な畳表の原料となるい草は、全国一の生産量を誇る。

トマトの栽培も盛んな八代市は、市町村単位でのトマトの生産量が全国第1位。

昔は八代海だった干拓地を中心に栽培されている。塩分濃度が高く、ミネラル豊富な干拓地では、糖度の高いトマトが育つからだ。

トマト農家の三代目で、野菜ソムリエの資格を持つ岡田健志郎さんが営む｢トマリエ農園｣も干拓地にある。

農薬の使用を極力減らし、土作りからこだわっている。｢食の安心･安全を追求し、子どもたちがおやつ代わりにパクパク食べてくれるトマト作りを目指しています｣と岡田さん。

以前はあまり水分を与えず、ストレスによりトマトの糖度を高める栽培方法を行っていたという。｢ところがトマトを食べていた娘の体に湿疹ができてしまって。それからはトマトに負荷をかけず、のびのびと健康に育てています｣と話す。

返礼品の｢野菜ソムリエ･岡田健志郎が育てたミニトマト｣は、口に入れるとトマト本来の自然な甘さがいっぱいに広がる。ただ甘いだけでなく、甘さと酸味のバランスが絶妙で、後味が爽やか。思わず2個、3個…と頬張りたくなるおいしさだ。

変化に富んだ地形の八代市は、平野部だけではない。八代市の東側に位置する泉町地域は、険しい九州中央山地に抱かれ、平家の落人伝説が残る"九州の秘境"五家荘を擁している。そんな山深い泉町地域で惣菜の加工･販売を行う「平家屋」の看板商品が「にしめ万十」。

厚めの皮に"おふくろの味"煮しめを閉じ込めた手作りの惣菜万十だ。近年、じわじわと人気が上昇し、全国に多くのファンを持つ。

地元在住の本田タツ子さんが、ひ孫の健康を考えて作り始めたことがきっかけで誕生した、にしめ万十。その味を地元の主婦たちが大切に守り続けている。

具材の煮しめは、厳選した農産物を丁寧に下ごしらえした後、大鍋で一気に煮込む。味の決め手となるのは、熊本県内の老舗醤油店とともに開発されたオリジナルの醤油。熊本では調味料として定番の地酒･赤酒も使われている。

にしめ万十の味は、定番の"五目"から、熊本の特産品を使った"馬肉じゃが"や"高菜"まで全8種類。いずれも野菜の風味や食感が活きた素朴な味が、ふんわりモチモチの皮と相性抜群だ。

冷凍庫にストックしておくと、忙しい日の朝食や子どものおやつ、受験生の夜食など、さまざまなシーンで重宝すること必至。どこか懐かしい田舎の味を気軽に楽しんでみてはいかがだろう。

約100年前に鮮魚店として創業した｢寿司日本料理 葵｣。

三代目社長の渕田仁志さんは、国内外の有名ホテルや老舗の日本料理店で腕を磨いた一流料理人だ。そんな渕田さんが仕込む返礼品｢訳あり 厳選 鮮魚 西京漬け｣も見逃せない。渕田さんが日本料理の名店･なだ万での修業時代に教わった味をベースに、独自のアレンジを加えた逸品だ。

地元や熊本市内の市場に水揚げされる旬の鮮魚を使用。秋から冬にかけては、サワラやブリ、アカウオ、サバ、ニシン、フグなどの魚が登場する。

熊本特有の調味料・赤酒や甘酒などを加えた西京味噌と、米味噌や日本酒などで作る特製の味噌床に漬け込んだ西京漬けは、ほんのり甘さが広がる上品な味。白ご飯が進むこと間違いなしだ。｢甘めの味が好きな方にはきっと喜んでいただけると思います｣と渕田さんも自信をのぞかせる。

濃厚な味噌の風味を楽しみたいならそのまま、さっぱりとした味が好みなら水で一度軽く味噌を洗い流してから焼くのがおすすめだ。

たっぷり20枚入っており、使い勝手の良さも魅力。やや小ぶりサイズなので、メイン料理の場合は1人2枚、"もう一品"として添える場合は1人1枚がちょうど良い。｢冷めてもおいしい｣と弁当のおかずにも好評だ。

"訳あり"と名が付いている理由は、季節により魚の種類が異なることと、簡易包装ということのみ。味は店内で提供している西京漬けと変わらない。一流料理人による本格的な料亭の味を家庭で気軽に堪能できる。

植柳地区にある｢フレッシュみずもと｣は、50年以上続く地域密着型のスーパーマーケット。

鮮度抜群の青果や精肉、魚のほか、手作りの惣菜や弁当も充実しており、地元の高齢者たちにとってなくてはならない存在だ。店内に直営の精肉店を持つ同店が手がけた返礼品が｢手作りトンカツ&手作りチキンカツ｣。厳選したカナダ産豚ロース肉のトンカツと九州産若鶏胸肉のチキンカツが12枚ずつ入っている。

一番の魅力は、使い勝手の良さ。冷凍庫で保存しやすいよう3枚ずつ真空パックされており、使う分を解凍して揚げるだけで出来上がる。買い物に行きそびれた時や忙しい時の夕食のおかずにもってこいだ。

生パン粉を使用したサクサクの衣とジューシーな肉が一体となったおいしさが、子どもから大人まで幅広い層に支持されている。

肉料理だけでなく、精肉の返礼品も充実している。熊本を代表する特産品といえば馬刺し。脂質が少なく低カロリーの上、良質なタンパク質が豊富な馬肉は、栄養価の高い健康食材として近年、注目を集めている。

精肉店｢にくよし｣の｢グルメ馬刺し 特級セット｣は、タテガミやフタエゴなど、珍しい部位もセットになった返礼品。馬ならではの部位･タテガミは、コラーゲンたっぷりでとろけるような食感。一方、フタエゴは馬にしかないアバラ部分の肉で、赤身と脂身の旨みが絶妙なバランスだ。食べ比べて食感や味わいの違いを楽しもう。

黒毛和牛の飼養頭数が全国トップレベルを誇る熊本県。中でも肉質等級3等以上の黒毛和種で、熊本県内で12ヵ月以上肥育などの条件を満たした牛肉のみがブランド肉｢くまもと黒毛和牛｣に認定される。

返礼品の｢くまもと黒毛和牛 ロースセット｣は、焼肉用とすき焼き用の牛肉が400g入ったうれしい内容。提供する｢DREAM EARTH｣は、創業約130年の老舗食肉卸会社の関連会社なので、目利きと加工技術の高さは保証付きだ。

肉質等A4・A55のみを厳選したくまもと黒毛和牛は、肉質がきめ細やかでやわらかく、風味が抜群だ。