岩内町は北海道積丹半島の西側つけ根に位置する歴史ある港町。美しい日本海の海岸線、ニセコ連峰の山並みに囲まれ、恵まれた自然環境の中、新鮮な魚介類と卓越した水産加工技術によって多くの名産品がつくられている。スケトウダラの卵を加工してつくる｢岩内のたらこ｣は全国的に有名だ。近年は岩内港沖で取水したミネラル豊富な海洋深層水をサーモンやナマコの養殖、クラフトビールの仕込み水や日本酒製造に使用している。また、スキンケア化粧品にも使用され、浸透力と保水力が評価されている。

同町の返礼品には、たらこや数の子などの海産物が豊富だが、お礼の品のない純粋な寄付による事業者支援にも力を入れている。

特に競走馬や乗用馬を引退した馬たちへの支援に注目が集まっている。まちの中心部から少し離れた静かな場所にある牧場｢NPO法人ホーストラスト北海道｣は、現役を引退した馬たちが、一頭でも多く幸せに余生を過ごせるように活動している。

｢馬が自然界で暮らすのと同じようなのびのびとした環境で、昼夜放牧しています。年老いた馬が多いので毎日の体調管理に気を配っています｣(ホーストラスト北海道 土舘麻未さん)

一頭でも多くの引退馬のより良い環境づくりに支援の輪を広げていきたい。

いわない温泉郷｢髙島旅館｣は、宿泊者の約7割がリピーターで予約が取れない旅館として有名だ。和室･洋室合わせて13室の部屋は、毎年1月1日の予約開始日から電話が鳴り止まない。人気の理由は地元の新鮮な海産物を使った絶品料理と優れたホスピタリティ、そして浴場からわずか100mほどの距離にある源泉から直接引き込まれた鮮度の高い温泉だ。

｢角質を除去するといわれる炭酸水素塩泉と、保湿･保温効果を期待できる塩化物泉が含まれるので、美容液にそのまま浸かっているような感覚が味わえます｣と旅館の四代目髙島将人さん。日常から離れておいしい料理を味わい美肌の湯を満喫してほしい。

｢モアリッチエッセンシャルローション｣は美肌を追求している人には見逃せない化粧水。化粧品の原料に岩内町の海洋深層水を使用しているスキンケアブランド｢meeth｣(本社:東京)をプロデュースするのは、美肌研究家のソンミさんだ。

｢直接肌に触れるスキンケアは水が重要です。世界一きれいだと信じられる水を日本中探し続けてやっと出合えたのが、岩内町の海洋深層水でした｣

太陽光が届かない深い海にある海洋深層水は、植物プランクトンが存在せず、マグネシウムやカルシウムなどのミネラルや、窒素、リン･ケイ素などの無機栄養塩類も豊富に残っている栄養分豊富な水だ。

｢岩内町の海洋深層水はpH6.5の弱酸性で、浸透力･保水力に優れているという特徴があります｣(ソンミさん)

返礼品には｢どんな肌質にも使っていただけるスキンケア｣をコンセプトにつくられた化粧水のほか、洗顔料のセットなどもある。美肌づくりに一役買ってくれそうだ。