お正月には欠かせない、鮮度抜群!いくらは白糠
北海道白糠町の名前を全国に知らしめたのは「いくら」がきっかけと言っても言い過ぎではないだろう。
濃厚な旨みが口の中でとろける鮮度抜群の白糠のいくらは毎年、圧倒的な支持を獲得している。
薄目の皮がとろけて濃厚な旨みが広がる白糠のいくら。窒素置換包装で新鮮さをキープできる
今年もいくらの季節がやってきた。「広洋水産」の田原永英大さんに話を聞いた。
広洋水産 田原永英大さん。「これからも白糠のいくらをお届けできるよう頑張ります」
「『北海道海鮮紀行いくら』で使うのは北海道産の完熟卵。鮭から卵を取り出し調味液に漬けるまで30分以内という短時間で作業し鮮度を追求しています。もう1種類の『いくら醤油漬』は外国産を使い北海道産いくらに近い味わいを再現した自信作です。どちらもカツオだしがきいた醤油味で、解凍してすぐに食べられます」
いくらを調味液に漬け込む
1粒ずつ手作業でいくらを選別する
白糠のいくらがなければお正月が迎えられないという人は多い。しかし、いくらを取り巻く状況は厳しさを増しているという。
「世界的にいくらの漁獲量が減り続け、市場価格は毎年高騰しています。精一杯の企業努力を続けていますが、今までと同じ価格でお届けするのは難しいのが現状です。今後の漁獲高の回復は不透明で我々も強い危機感を持っています」と心配する田原さん。
年々貴重になるいくらだが、今年も白糠町のラインナップに出揃った。ぜひ濃厚な味わいを楽しんでほしい。
いくら製造部門のスタッフ「白糠のいくらをぜひ!」(包装は現在のものと異なります)
オホーツク育ちのホタテは食感抜群、甘みたっぷり
お刺身でも、さっと火を通しても抜群にうまいと評判のホタテはオホーツク産。
さっと火を通すソテーもおすすめ
水温が低く潮の流れが速い海域で育つため貝柱が引き締まるという。
おいしさの理由は加工にもあった。
手作業で素早く貝から取り出し洗浄される
手早く貝から取り出した貝柱は水温10度以下の、海水と同程度の塩分濃度にした電解水で洗浄される。プリッと食感と甘みを引き出す技だ。
買い付け価格が上昇しているため、従来の1㎏から、250gを3パック、計750gでのお届けに変更となった。使い勝手のいい中サイズと食べ応えのある大サイズの2種類から選びたい。
水温が低く流れの速いオホーツクの海で育ったホタテは身が締まり食感は抜群。新鮮さをキープする窒素置換包装で、使い切りサイズの250gずつ小分けされる
人気集中のエンペラーサーモン、フレッシュ感がさらにアップ
登場以来、急激な右肩上がりのカーブを描く人気を集めるのは「エンペラーサーモン」。
こちらのスタンダードの他に、添加物不使用の天日塩だけで味付けした《天日塩締め》もある
自然に近い環境で伸び伸び育ったエンペラーサーモンは10㎏以上のビッグサイズがほとんど
ムニエルにするとサーモンの味わいがアップ
「工程を進化させ、凍結時間が短縮しました。フレッシュ感が増した、みずみずしい味わいを楽しんでください。エンペラーサーモンはアンチョビなどを含む特別な餌を食べ、天然に近いゆとりのある生育環境で育つため、身が適度に締まった深い旨みが特長です」と説明するのは「東和食品」の東良明さん。
東和食品松井大貴さん(左)と東良明さん(右)。「お正月の食卓にぜひ」
申し込み件数は昨年の約1.6倍のペースで現在3ヵ月待ちの人気だという。余裕を持って申し込みたい。
カルパッチョでフレッシュ感を楽しみたい
表面だけを軽く焼いたレア焼きは社員一押しの食べ方だ
高級品だけを集めてお届け!お手軽、味付け数の子
お正月の食卓を彩る海の幸はまだまだ続く。ご紹介する数の子はアメリカ産の完熟卵だけを使った本チャンだ。
お正月には欠かせない、本チャン(高級品)数の子。味付きと塩数の子をご用意
この数の子を扱うのは東和食品。担当の松井大貴さんに話を聞いた。
「海産物を扱う我々の間で高級品のことを本チャンと呼びます。産卵前の完熟卵だけを仕入れ、工場で卵を取り出します。その後、洗浄し調味液に漬け込みます。味付け数の子はカツオだしをきかせた醤油味。数の子のきれいな色合いを残すため、あっさりした薄味、薄色にこだわりました。そのまま食べられてお手軽です」と話してくれた。
自分好みに味付けをしたい人には塩数の子の用意もある。
工場で卵を取り出した後、丁寧に洗浄される
弾力が違う!漁師が作るスモーク柳だこ
白糠漁港の水揚げを代表する魚種が「柳だこ」だ。弾力があり、茹でても硬くなりにくいという。
自分で獲った柳だこでスモーキーなソフト燻製を作るのは白糠町で三代続く漁師、「開栄水産」の加藤崇さん。
開栄水産 加藤崇さん。「私が獲って燻製にした柳だこをぜひ食べてみてください」
「柳だこの漁期は12月から5月。夜中に出港して操業し、午前中に帰港。戻ってすぐにたこを茹でます。茹で加減が肝心で、やわらかさを残した半生がベスト。たこの色を見ながら頃合いを判断します」と話す。その後、桜のチップでスモークして完成だ。味付けは塩と醤油の2種類がある。
柳だこの燻製セットは塩味と醤油味の2種類ある
「浜の味付けは濃いめなのでまちの人には塩辛いんです。ちょうどいい味を見つけるために試食を繰り返しました」
そうして出来上がった「柳だこの燻製」は、弾力とたこの旨みがたっぷり感じられる深い味わい。「刺身風に食べるのが王道ですが、私のおすすめは半分凍ったルイベ状態。シャリッと感がいいですよ」と教えてくれた。
スモーキーな香りと柳だこの旨みが口いっぱいに広がる
同じく白糠漁港で水揚げされた「刺身用柳だこ」もある。
刺身用柳だこ。1パックに3~4本、食べ応えのあるたこ足が入る。これを2パックセットでお届けする
ボイルしているのにやわらかくジューシーで、噛むほどに旨みが広がる。白糠漁協の加工品では常に売上トップを誇る人気だ。
白糠沖約16㎞の海で獲れた柳だこは生きたまま水揚げし、その日のうちにボイルする。豊洲市場では「正月には白糠の柳だこを」と支持される
ご近所の生乳だけで作る、ミルク香る優しいチーズ
「おいしいチーズはおいしい生乳からしか作れない」
だから、質のよい搾りたての生乳だけを原料にチーズ作りをしよう、と地元の酪農家14戸と有志で設立されたのが「白糠酪恵舎」だ。
自然豊かな森の中にある直売所。敷地内にある工房では窓越しにチーズ作りが見学できる
生乳の扱いには徹底的に注意を払うのが酪恵舎のチーズ作り。近隣の酪農家から毎朝仕入れる生乳は振動を避け、運搬、搬入される。生乳に与えるストレスを排除することがおいしいチーズに直結するという。そうしてできたミルク感いっぱいの優しいチーズは大人気のお礼の品だ。
心を込めて手作りされる酪恵舎のチーズは優しい味わい
そのまま食べても熱を加えてもおいしいスカモルツァ、ミルキーな後味が特徴のトーマ・シラヌカ、むちっとソフトなロビオーラの3種が2個ずつ届く
白糠町では人気のいくらを筆頭に数々の大ヒットが続く。この結果は役場職員が生産者と正面から向き合い、まちの宝を発掘し続けた賜物だろう。その探究心は現在も健在。担当者は新しいまちの宝を探しに奔走する。白糠町の今後にますます注目が集まっている。
柴田智広(しばたともひろ)参事(後左から2人目)と白糠町スタッフの皆さん。「次のヒットアイテムにご期待ください!」