総力取材記事
勢揃いした希少なワインをはじめ、季節のフルーツとトマトジュース。ぷりぷり、とろとろの甘エビも!
ヨーロッパに似た気候で、ワインのまちとして注目
北海道の西部、積丹半島の東付け根に位置し、北側は日本海に面した余市町。道内でも温暖な気候で知られており、漁業や農業が盛んに行われている。明治初期から果樹の栽培も試みられ、リンゴやナシ、ブドウなどの生産量では道内一を誇る。気候がヨーロッパに似ていることから、北海道初のワイン特区として、近年ではワイナリーやヴィンヤード(ブドウ畑)が増えているが、そうした魅力を広く発信しようと取り組んでいるのが、余市町ふるさと納税ガイド「ほっかいどう食図鑑」だ。
代表を務める宮下照生さんは、札幌で数々の飲食店を営む料理人の顔も持ち、余市町に縁があったことから取り組みをスタートした。「2020年11月に『余市町感謝祭』として3日間限定で余市町の全てのワイン生産者に声をかけてワインをご用意したところ、大変ご好評をいただきました。翌年は数量を倍に増やしてグラスをセットにしましたが、こちらもワイン好きの間で話題になりましたね」
さらにおすすめなのが、余市町農業協同組合のシードル「APPLE CHEEK」だ。
リンゴは酸味と甘みのバランスがいい余市産「ひめかみ」を中心に数種類をブレンド。地元の「平川ワイナリー」に製造を委託しており、瓶内二次発酵により、リンゴの風味を活かした豊かな味わいに仕上げている。「さっぱりとした辛口なので、食前酒としてはもちろん、肉料理とも相性がいいですよ」とJAよいち営農販売部販売課主任の福沢元樹さん。「食物繊維豊富で栄養価の高いブルーベリーもおすすめです。甘酸っぱくさっぱりしており、冷凍なのでいつでも安定したおいしさが楽しめます」
味の確かな農作物を栽培、鮮度のいい甘エビも好評
フルーツ好きには、この地で150年以上の歴史を持つ「ニトリ観光農園(旧山本果樹園)」の旬の果物もおすすめしたい。
「元々この土地は粘土質でしたが、先代が大豆やそば殻、小豆などを堆肥にし、冬場にまいて土を育て、少しずつ観光農園として発展させてきました。いい土は財産であり、地力があるからこそ今があるのだと、日々実感しています」(常務執行役員兼果樹園総支配人の土合英臣さん)。
同じく土づくりに力を入れているのが、五代続く「中野ファーム」だ。1992年から〝トマトジュースのためのトマト〞栽培をスタートし、大量生産ではなく品質を重視。
水や肥料を最小限に抑制し、厳しい環境で植物の生命力を最大限に引き出している。代表の中野勝さんによると「小ぶりで赤く、旨みが凝縮した生命力あふれるフルーツトマトを栽培し、トマトの味を損なわないよう、真心を込めて社内でジュースへと加工しています。フルーツトマトを100%使用したジュースは食塩無添加で糖度9度以上。甘みと酸味、旨みが三位一体となった自慢の品をぜひ味わってみてください」。
海の幸も豊富な余市町では、カレイやイカ、エビ漁が盛んに行われている。中でも3月〜11月中旬にかけて水揚げされる生食用のホッコクアカエビ(甘エビ)は鮮度が良く、甘みがあってぷりぷりの食感。
余市郡漁業協同組合では、2020年から3D凍結(急速冷却冷凍)を導入し、より高い品質保持を実現している。
「水揚げしたその日のうちに急速冷凍することで細胞が壊れにくく、高湿度冷風によりエビの水分をキープし、ドリップや匂いを抑えておいしさを閉じ込めています」と冷凍加工部部長の澤辺敬さん。ワインとの相性もいいので、一緒に味わうのもおすすめだ。
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