総力取材記事

地形に恵まれた八幡浜から、鮮度抜群の高級柑橘と魚介、名店の八幡浜ちゃんぽんを!

地形に恵まれた八幡浜から、鮮度抜群の高級柑橘と魚介、名店の八幡浜ちゃんぽんを!

海と山に囲まれた、みかんと魚のまち

四国の最西端に位置する八幡浜市。漁船が並ぶ港と、平地から山の頂上まで続くみかんの段々畑が印象的な光景だ。九州へのフェリーの発着地としても知られ、かつては海上交易で賑わっていたという。大分へ向かうフェリーターミナルは2022年4月に移転し、新ターミナルが開設された。

三方を山に囲まれ、典型的なリアス式海岸の入り江となっている八幡浜市。温暖で安定した気候、海に面した山、肥沃な土壌など、みかんを作る好条件が揃う
大分県との間にフェリーが1日20往復している八幡浜港。2022年4月に移転したばかりの新ターミナルにはカフェや展望ロビーも

地元の人でも驚くおいしさ、採りたてみかんは格別の味

八幡浜市といえば、やはりみかん。みかん栽培は明治中頃から始まり、八幡浜市の生産量はみかん大国愛媛県のなかでも5割以上を占める(令和2年度)。

八幡浜市のふるさと納税額は、4年連続愛媛県1位。その大部分を柑橘が占める
約2万個の温州みかんで覆われる巨大オブジェ。年末年始に展示され、夜間にはライトアップされる

海に面し、標高300m近くまで連らなる石積みの段々畑は、太陽の恵みを受けやすく、甘みと酸味のバランスのとれた良質のみかんを育てるという。「食べるのが好きで、食品を扱う仕事をしようと考えていました。最初みかんを扱うつもりはなかったんです。八幡浜に住んでいると、みかんは当たり前すぎてあまり意識しない。でも、初めて畑に行って食べたとき、おいしくて感動しました。採りたては本当にうまいなぁと」

そう語るのは2020年に「池田や」を立ち上げた池田大介さん。

「みかんをつくるとき、心を鬼にして、暑い夏でもがんばって忙しい冬に備える」という気持ちを込めて、「柑橘の鬼」と名づけたという池田さん。旬のものを出荷しているので、柑橘類は届いたらすぐに食べるのがおすすめ

親戚や友人とチームを組み、みかんの販売、商品開発に取り組んでいる。

池田やでは、八幡浜市のなかでも柑橘栽培に適した日土地区で栽培・収穫したみかんにこだわる。事務所から往復40分はかかるという標高300mのみかん畑。夏の間にも摘果したり、袋をかけたりと作業がたくさんある

「みかんは10種類以上取り扱っていて、10月から6月に出荷しています」そのなかでも人気なのが鬼マドンナ(通称紅マドンナ)や温州みかん、甘平など。

鬼マドンナは果皮が薄く繊細なため、雨に当たらないよう袋かけして丁寧に栽培されている。果汁が甘く、食感はゼリーのよう

鬼マドンナの食感はなめらかで、ゼリーのよう。糖度が高く、味に高級感があり食べたときの満足度が高い。
温州みかんは一般的に100種類以上あり、収穫時期によって早生、中生、晩生などと呼ばれる。早生は甘さと酸味のバランスがよく、中生温州みかんの代表格である南柑20号は甘さが少し強めで酸味もあり、誰にでも好まれる味。南柑20号のあとに出てくる石地は甘さが強く、甘いみかんが好きな人に好まれるという。

夏の間も朝5時からみかん畑の手入れをし、大切に育てられたみかん。南柑20号は甘さがしっかりありながら酸味もあり、誰にでも好まれる味

甘平は愛媛県にしかない品種で、栽培するのが難しく、希少性が高い。たっぷりの果汁とプチプチした食べ応えのある果肉、驚くほどの甘さで、池田さんもお気に入りの品種だ。

また、池田やでは4品種ほどをジュースに加工しているが、甘平をそのまま搾ったストレートジュースは一番人気だそう。

甘平、せとかをそのまま搾って贅沢な100%ジュースに。どちらも果汁たっぷりの高級果実で、ジュースにしても甘み、酸味がしっかり味わえる

「朝収穫してきたものを、数人で仕分けして、その日中に出荷します。うちは小さい規模なので、ひとつひとつ手で作業しているんですよ。機材でやっているところと比べたら丁寧で、不良品はほとんど出ません」
親戚や友人など顔の見える関係の人から仕入れて、目が届く範囲で作業していることが、安心感や信頼につながっているという。
池田さんが感動したという採りたての味、届いたらすぐに味わってみたい。

八幡浜ちゃんぽんの名店が、店の味をそのままパックに

八幡浜市のソウルフードといえば、八幡浜ちゃんぽん。市内にちゃんぽん店は40店以上あり、地元の人も日常的に食べるものだという。

八幡浜ちゃんぽんの御三家の一つ「ちゃんぽん亭イーグル」を訪れた。

市の中心部に位置する店舗。昼時は賑わい、休日は県外からの客も多く訪れる

イーグルは、1962年創業、店主の中広俊太さんは2018年に店を継いだ三代目。

明るく行動的な中広さん。店を継いでから考案した1辛~5辛まで選べる「赤ちゃんぽん」も人気で「今後、赤ちゃんぽんもパックに入れたい」という

イーグルのちゃんぽんはあっさりしていて食べやすく、「八幡浜ちゃんぽんといえばイーグル」というオーソドックスな味だ。鶏がらベースのスープに、太めの中華麺が使われ、豚肉や野菜が乗っている。

手際よくちゃんぽんを作る。店では焼き飯(小)を合わせて注文する人が多く「焼き飯がこってりしてるから、ちゃんぽんとセットにすると無限に食べられる」と中広さん

「祖父は、毎日食べても飽きない味をつくりたかったそうです。八幡浜は昔、魚はただで食べられる漁師町だったから、地域の人には魚より肉が入っているほうが喜ばれた。それで、うちは海のものが入ってないんですよ」

イーグルのちゃんぽんは4時間以上煮込んだ鶏がらベースのやさしい醤油味。鶏や野菜は愛媛県産を使用

店には高校生やサラリーマン、家族連れに観光客など、さまざまな人が訪れる。休みの日には県外からの客も多く、行列ができるという。

2021年に中広さんが考案したちゃんぽんパックは、店の味を家庭で再現できる。麺やスープは店と同じもの。具材のなかで、もやしは変色するため豆苗に変更したが、他は店で出しているものをそのまま真空パックにした。5分もかからず簡単に調理できて、人気店のちゃんぽんを味わえると好評だ。

一度は東京に出て、デザインの仕事をしていたという中広さん。昨年からイーグルの隣でコワーキングスペースの運営も始めた。

「イーグルは祖父が始めたものなので、僕にとっては守っていきたいもの。人に来てもらえないと飲食店はすたれてしまうので、魅力的なまちになるような活動を展開していきたいです。自分がおもしろいと思うまちでなければ、他の人も来てくれないですよね」
コワーキングスペースは、ヨガ教室やスポーツジム、ネイルサロンなど新しいことを始めたい人の店やイベントスペースとして利用されている。
伝統の味を守りながら、地域の未来を考える中広さん。これからの八幡浜市に欠かせない存在だ。

リピーター多し!鮮度抜群のアワビや白イカ

八幡浜市は、四国有数の水揚げ量を誇る漁業のまちでもある。

大正時代に始まったトロール船による漁で発展した八幡浜。トロール船は2隻で1つの網をひき海底の魚を獲る伝統的な漁で、今では四国で唯一操業している。白イカもトロール船で水揚げされる
市場が休みの日以外は、毎日市場に行くという竹中さん。八幡浜では年間200種類以上の魚が水揚げされ、卸売市場は西日本有数の規模を誇る

瀬戸内海と太平洋をつなぐ宇和海は、黒潮が流れ込むためミネラルが豊富。多種の魚が集まる、豊かな漁場だ。
市場すぐそばに位置する「竹中水産」では、アジ、マダイ、イカ、サザエなど、八幡浜で水揚げされるあらゆる魚介類を取り扱っている。

「白イカ(剣先イカ)、鱧、アワビは特に好評です」と竹中浩二さん。

仲買人・卸売販売会社として50年以上の歴史がある竹中水産。鱧を地元の人にも知ってもらおうと、鱧を各所で紹介する「鱧プロジェクト」の活動にも力を注ぐ

甘くてやわらかいと全国的に人気が高い白イカは、嗜好性が高く、一般のスーパーマーケットにはあまり出回らない。基本は刺身で、小ぶりのものはボイルしてサラダに入れるのが竹中さんのおすすめだ。

やわらかさと甘みが特徴。白く透き通った姿から「イカの女王」とも呼ばれる。刺身、サラダ、パスタなどに幅広く使える

鱧は地元ではあまり知られていないが、八幡浜が日本有数の水揚げ高で、関東や京都にたくさん出荷しているという。「骨切り鱧」は骨切りしたものを真空パックしているので使いやすく、そのまま天ぷらにしても、鍋に入れてもいい。

日本有数の水揚げ高を誇る鱧。骨切りした鱧は高価で、ほとんどが京都や関東に出荷される。骨切りした鱧を真空パックしているので調理しやすい

天然アワビは200g以上のものを特大サイズとし、返礼品では満足度の高い量と質になるよう詰め合わせている。到着日には刺身で食べることもでき、大きいものは刺身やステーキで、小ぶりのものはバーベキューなどで食べるのがいいそうだ。

宇和海で獲れるアワビ2~4個入り。刺身、バター焼き、ホイル焼き、バーベキューなどに。鮮魚1品のサービスも嬉しい

「発送するときには鮮度に気をつけていて、特に足が早いアワビは生きたまま出荷することにこだわっています。生きたままクール便で出荷すれば、届くときの状態に不安がないですから」と竹中さん。リピーターが多いというのも納得だ。竹中さんが気を配っているのは鮮度だけではない。

「定期便の場合は、お電話してご希望の日を尋ね、食べたい日に届くように発送しています。嗜好性の高い高価なものを適当に送ってこられても活用できないと思いますので……。きめ細かい対応の積み重ねが喜ばれています」

質、量、価格などのバランスを考えてセットに。鮮度には特に気を配る

定期便のリピーターも多く、細かくやり取りするなかで直接感想を聞くこともある。「ふるさと納税では、東京や大阪など、本来なら届けられないお客様に直接届けられるという喜びがあります。こんなうまいもの食べたことないというお声をいただくと、非常に嬉しい。それに恥じないよう、いいものをお届けしていきたいと思いますね」

八幡浜市のお礼の品のクチコミ

愛媛県八幡浜市

まどんな(10,000円)

2023年12月26日 09:28

たつ子さん

知人から美味しいと聞き、気になっていた『まどんな』みかん!薄皮の中には、むっちりと中身が詰まっていて、ひとくちに食べると「え?これみかんなの?」と思うような、甘みとプルッと食感がします。こんなに美味しいみかんは初めてで、子供も一個じゃ足りないと、続けて3個食べていました(笑)一家大満足でしたので、来年もリピートしたいと思います。

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愛媛県八幡浜市

上杉農園 「 マドンナ 」 3kg(10,000円)

2022年12月6日 09:04

オレンジさん

マドンナと言う品種は初めて食べたのですが、皮が薄く身はプルプルでとっても美味しかったです!みかんともデコポンとも違うのですが食感も良く又食べたいですね。

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愛媛県八幡浜市

長岡農園の「せとか」3キロ(10,000円)

2019年5月7日 08:50

いちごさん

「せとか」と言う蜜柑が美味しいと噂を聞き、こちらにしました。蜜柑より一回りくらい大きいものでした。切ってみると、とてもみずみずしく甘い香りが。そして、蜜柑より味が濃く、舌にガツンとくる甘酸っぱさ、とても美味しかったです。素晴らしい品種だなと思いました。

※現在、受付期間外の恐れがあります(編集部注)

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自治体情報

愛媛県八幡浜市(やわたはまし)

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