伊豆半島東海岸の中央に位置し、天城の山並みを背に伊豆七島を望み、豊かな自然に恵まれた東伊豆町。大川・北川・熱川・片瀬・白田・稲取の六つの温泉郷を擁する伊豆屈指の湯どころでもあり、首都圏や東海圏からのアクセスもよいので多方面から観光客が訪れる。伊豆アニマルキングダムや熱川バナナワニ園などのレジャー施設をはじめ、春に稲取温泉で行われる「雛ひなのつるし飾りまつり」、秋に稲いなとりほそ取細野の高こうげん原で見られる黄金色に輝くすすき野原の絶景など季節ごとのイベントや見どころも多い。
東伊豆エリアは初心者からエキスパートまで楽しめる磯釣りのメッカでもあり、稲取港では金目鯛をはじめ、さまざまな種類の魚が水揚げされる。温暖な気候を活かしてイチゴやニューサマーオレンジなどの果物も栽培されており、それらの加工品も人気だ。「ひがしいず満喫宿泊補助券」は、町内にある37の宿泊施設の宿泊料金はもちろん、施設内の飲食代、お土産代などにも使えるので、使い途を検討するのも楽しいだろう。

東伊豆の魅力を存分に堪能するには、泊まりがけで訪れて温泉や食事をゆっくり楽しみたい。そんな願いをかなえるのにぴったりなのが、大海原を目の前にした抜群のロケーションが自慢の「海一望絶景の宿いなとり荘そう」だ。
この宿では全57室がオーシャンビューで、客室からは見渡す限り青い海と空が広がる。湯船と海とが一続きにつながる「インフィニティ露天風呂」にはさえぎるものは何もなく、まるで海に浮かんでいるような感覚に。そのほかにも大浴場や風呂専用棟、貸切露天風呂などがあり、心ゆくまで湯めぐりが楽しめる。丸ごと一尾を贅沢に使った「金目鯛の煮付け」や「海鮮しゃぶしゃぶ」など、地元の食材をふんだんに使い季節感を大切にした豪華な料理も楽しみだ。いつも頑張っている自分たちへのごほうびや癒やしの旅にいかがだろうか。

「東伊豆町ふるさと納税感謝券」も観光を楽しむ際に便利に活用できる返礼品だ。取扱店となっている100以上の施設や事業所のなかでも、おすすめの飲食店は海を望む美しいロケーションに立つ「キッチンZEN」。
夏場は行列ができるほど大人気のかき氷は、季節ごとにオリジナリティ豊かなメニューが考案されており、定番人気は伊豆産の紅ほっぺをたっぷり使ったかき氷「ZENの伊豆生いちご」だ。ふわふわのかき氷にフルーティないちごソースがたっぷりかかり、ホイップクリームがいちごの酸味と甘さを引き立てている。食べ進めると、中から現れるパイのサクサクした食感も楽しい。
「かき氷のソースは地元産のフルーツなどを使ってすべて手作りしています。夏以外も年間を通してデザート感覚で食べられるかき氷をお出ししています」と言う代表の前まえ田だ直なお也やさんは有名旅館の料理長を務めた経験があり、和定食などの食事メニューも好評だ（7～9月はかき氷のみの提供）。

伊豆稲取を代表するブランド金目鯛「稲取キンメ」とは、稲取漁港で日戻り操業で水揚げされた一本釣りの金目鯛のこと。この稲取キンメを専門とした漁業を行う稲荷丸は、「漁船クルーズ稲荷丸」としても運航されており、思い出に残る体験ができる。<br> 「漁船観光クルーズは稲取港を出発し、伝承が残る『はさみ石』を至近距離で見学し、沖からしか見えない壮大な景色を楽しんでいただく約40分のクルーズです。船上では船長からのおもてなしグルメや飲み物のサービスも用意しています」と言うのは内山綾子さん。
予約当日、悪天候や催行時の条件に満たない場合はやむなく欠航となるが、その場合、船長が釣り上げた稲取キンメの加工品が代替品となる。「金目鯛漁師だからこそわかる本物のおいしさを味わっていただけるよう、工夫した自慢の品ばかりです」と内山さん。欠航でも残念な気持ちにならずに済むのがありがたい。

伊豆稲取にて大正末期に金目鯛やサバ漁を営む網元として創業した「徳造丸」。地元、伊豆で昔からめでたい席やお客様をもてなす際に食卓に上ってきた「金目鯛姿煮」は徳造丸を代表する一品だ。鮮やかな金目鯛の赤と尾頭付きの姿が食卓を華やかに彩ってくれる。
そして、この徳造丸の味が自宅で再現できると好評なのが「秘伝の煮汁」だ。社長の鈴木基史さんに開発の経緯を伺うと、「お客様から『ご飯にかけてもおいしい金目鯛煮付けの煮汁を自宅でも食べたい』との声をいただいたのが商品化のきっかけです。いかにお店の味のままお届けできるかを重視しています」とのこと。製造過程において一切添加物は使用せず、手作業でじっくり煮込んでいるという。季節によって気温や野菜の状態が違っても、同じ味に仕上げているそうだ。
この煮汁を水で2倍に薄めて火にかけ沸騰したら、魚を入れて約10分間煮るだけで本格的な煮魚が完成する。これ1本で煮物や炊き込みご飯、すき焼きの割り下などにも使える万能のたれだ。

東伊豆特産のニューサマーオレンジを使ったジュレとゼリーの製造販売を行っているのが「甘味しるこや悠ゆうゆうあん遊庵」。「ニューサマーオレンジジュレ」は軽く振ってから飲むと、フレッシュな香りとすっきりしたのど越しが楽しめる。「ニューサマーオレンジゼリーdeシャーベット」は、そのまま食べてもおいしいが、凍らせるともっちりした独特の食感に。もともとは和菓子職人で、和菓子以外の商品開発にも力を入れている内うちやま山雄ゆう志しさんに話を聞いた。
「独立したとき、地元にこだわった材料を使い、地域の文化や風習に根付いた和菓子を提供することが目標でした。ニューサマーオレンジは安心安全を心がけて無農薬で自家栽培しています。ゼリーの食感は、数年かけて試行錯誤を繰り返して実現したものです。ぜひ冷凍庫で凍らせて、もちもちした弾力を味わってみてください」
ジュレにはマリンコラーゲンペプチドが配合されていて、美容効果が期待できるのもうれしい。

伊豆大川駅の近くで国産の天然檜や杉を中心とした製材業を営む飯田興業」。2022年、珍しい木材の無人直売所を開設したことで、話題を集めている。
社長の飯田利喜さんは、「コロナの影響で売り上げが減ったのをきっかけに、工場に隣接する無人直売所を開設しました。近隣の宿泊施設にパンフレットを置いていただくようになって、お客様が増えました。リピーターが多いのもありがたいです」と言う。
直売所にはDIYに最適な板材を取りそろえているほか、各種プレート、コースターなどさまざまなアイテムが並んでいる。薪はバケツに詰め放題で小100円、大300円。ホームセンターなどに比べ、かなりリーズナブルだ。
特に人気の高い檜のまな板はサイズも幅広く、木目が一つ一つ違うので二つと同じものはない。自宅で手軽に檜風呂が楽しめる「リラックスひのきちゃん」などユニークなオリジナル製品も開発している。環境にもやさしい製品を、ぜひ手に取ってみてほしい。