総力取材記事

鋳物のまちで進化する錫製品に、匠の技が光るゴルフヘッド、きときと魚介を使った伝統食も
機能的でおしゃれな錫の器、冷たい飲み物をおいしく
加賀前田家二代当主・前田利長が開いた高岡市は、商工業で発展してきたまちだ。国の伝統的工芸品「高岡銅器」など鋳物の生産が盛んなことで知られている。

毎年5月1日に行われる高岡御車山祭で巡行する御車山には、高岡の金工・漆工・染織など伝統工芸技術の粋を集めた絢爛豪華な装飾が施されている。

1916(大正5)年創業の「能作」は、高岡銅器の歴史を受け継ぐメーカーの一つ。


今回ご紹介する返礼品は、洗練されたデザインの錫100%の器だ。古くから錫の器は「入れた水が腐らない」「酒の味がまろやかになる」と言われ、優れた抗菌性と熱伝導率から冷酒やビールの器として好まれている。


ところで、結婚50周年を金婚式、25周年を銀婚式と呼ぶことは有名だが、10周年が錫婚式であることはあまり知られていない。朽ちにくく縁起がいい金属として、結婚10周年のお祝いに錫のアイテムを求める人も多いという。

本社社屋では錫婚式のセレモニーを行うこともできるとか。特別な日はもちろん、日常のひとときをすてきに演出してくれる錫の器をぜひ試してほしい。


ゴルファーに合わせカスタムされる地クラブ
ものづくりのまち高岡で、30年以上前からゴルフクラブの企画開発を続ける企業がある。ヘッドパーツメーカー「カムイ」を運営する「中条」だ。

窒素ガスを入れた独自のヘッドを開発し特許を取得しているほか、ユーザーの要望に応じ、重量0.1g単位、角度0.1度単位で調整を行うなど、大手メーカーにはない技術やサービスで信頼を獲得してきた。


ヘッドにシリアル番号をつけているのも特徴だ。「工業製品ですからどうしても個体差が出てきます。同じ『10度』の角度でも10.1度もあれば10.5度もあり、フェースアングルも微妙に異なる。シリアル番号で管理することで、よりプレーヤーに合わせた品を提供することができます」と常務の中条恭也さん。きめ細かなサポートで、妥協を許さないゴルファーたちに支持されているのも納得だ。


鮮度抜群の素材を使用、旨み閉じ込めた昆布じめに
『万葉集』にも詠まれる国定公園雨晴海岸。「雨晴」の地名は、源義経が奥州へ向かう際、海岸の岩陰で雨宿りしたという伝説が由来とされている。近くには氷見漁港があり、別名「天然の生簀」と名高い富山湾の魚介類が、四季を通じて数多く水揚げされていることでも有名だ。

返礼品の「昆布じめ」は、きときとの魚を昆布で挟んだ富山県の郷土料理だ。雨晴の魚屋さん「フィッシュフード金場」では、毎朝氷見漁港で獲れたての魚を仕入れ、新鮮なうちに昆布じめに加工している。

こだわりは、地物の魚を使用することと、余計な味つけはしないこと。「昔からなじみのある富山の味。シンプルなのにおいしいのは、やっぱり素材がいいからです」と三代目社長の金場由憲さん。自慢の食感と旨みを堪能してみよう。


高岡市のお礼の品のクチコミ
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