総力取材記事

栃木市の魅力全開の品揃え!新種のいちごにもちもちのお米、伝統の技が光る箒、陶器、提灯

栃木市の魅力全開の品揃え!新種のいちごにもちもちのお米、伝統の技が光る箒、陶器、提灯

最高糖度の新いちご、「とちあいか」初登場

ラムサール条約に登録された渡良瀬遊水地と、かつて江戸と結ぶ舟運で栄えた巴波川沿いに立ち並ぶ蔵のまち並みが有名な栃木市。そんな同市が誇る自然の恵みと伝統工芸品を紹介したい。

広さ3300ヘクタールの渡良瀬遊水地。中央に見える谷中湖はとちあいかの断面と同じハート形
蔵造りのまち並みを眺めながら、船頭のガイドと船頭唄を楽しめる巴波川の遊覧船

栃木市の自然の恵みといえば、やはりいちご。人気の「とちおとめ」や高級いちご「スカイベリー」に並ぶニューウェーブ「とちあいか」が、満を持して今年の返礼品から初お目見えだ。とちあいかは、栃木県の10番目のオリジナル品種「栃木i37号」で、「栃木の愛される果実になってもらいたい」という願いが込められている。粒が大きく、いちごらしい丸みをおびた果実は、ヘタの部分の付け根が少し窪んでいるので、縦に切るとまるでハート形のようで愛らしい。少し固めの食感で食べごたえがあり、糖度15度を超えるうえに酸味が少ないため、甘さが一層際立っている。

切ると断面がハートに見えるとちあいかは女性に大人気

新種とちあいかを栽培しているのは、2年前からスカイベリーを返礼品としている「長谷川いちご園」。同じいちごでも、とちあいかとスカイベリーでは栽培方法がまったく異なるという。

先端が一番甘いので、ヘタがついていた丸い方から食べると、より甘みを堪能できる

スカイベリーは気温30度を超えるまではビニールハウスを開けずに育てるが、とちあいかは23度を超えたら、外気を入れて温度が上がり過ぎないようにしている。そのため、圃場に設置した装置から温度、湿度、二酸化炭素濃度のデータを送り、スマートフォンでも見られる環境制御装置「プロファインダー」を導入。今まで人の感覚に頼っていたことが、正確なデータで分かるようになり、品種が異なるいちごでも同時に育てやすくなった。

大粒で甘くてみずみずしいスカイベリーは贈答用にぴったり
1滴ずつ水が出る点滴チューブによって、いちごにムラなく水を与えている

農園を営む長谷川道人さんが「早く摘みすぎると、食べたときに芯が残る。うちはベストタイミングで摘んでいるからおいしいよ」と自信をもって勧める話題のとちあいかを、ぜひこの機会に食べてみてほしい。

「とちあいかは葉が黄色くしおれる萎黄病に強く、比較的育てやすい」(長谷川さん)

新しい農業スタイルで作る、もちもちで甘いお米

2つめの自然の恵みは、栃木市南部の岩舟町曲ヶ島地区で栽培される高級米「ミルキークイーン」。

写真は5㎏の米袋。少なめの水で炊くのがおいしく食べるポイント

玄米が半透明で乳白色をしているのが名前の由来だ。もちもちとした食感で甘みがあり、冷めてもおいしく食べられるので、お弁当やおにぎりにも最適。

透明な一般の米と真っ白なもち米の中間にあたる、乳白色のミルキークイーン

2008年に営農組合としてスタートし、2011年に法人化した「農事組合法人まがのしま」は、ミルキークイーンなどの米53ヘクタール、二条麦30ヘクタール、大豆6ヘクタール、ニラ60アールを作付けする。農作物の価格下落、就農者の高齢化と後継者不足によって、耕作放棄地問題に直面する地元農家を支えている。

年に数回しか使わない機械を共同所有することを目的に会社をスタートさせた
ドローンを使って追肥を行うなど、積極的に機械化を進めている

「自分で作ったもので人を喜ばせたい」と服飾雑貨販売から転職して同法人に入社した山下道俊さんは、「やりたいことをやりながら、福利厚生が整った社員として働ける新しい就農スタイル。ここで経験を積んで独立・起業することもでき、選択肢が広がる」と話す。

また、地域の農産物をアピールしたり、雇用を創出して地元の人と一緒に地域を盛り上げるために、同法人では稲刈りやニラの収穫体験など、さまざまなイベントを開催している。

岩船山を望む田んぼで行われた稲刈りのイベント

代表理事の佐山修一さんは、「いろいろな立場の人が働きやすい環境を作り、地域ぐるみで地元の農業を守っていきたいと思っています」と、今後の意気込みを語った。

田んぼに立つ(左から)山下道俊さん、佐山修一さん、佐山利明さん

栃木県伝統工芸品に指定、丁寧に手作りする箒

伝統的な技術で製造される発祥100年以上の日用品「栃木県伝統工芸品」指定の返礼品を3つ紹介したい。まずは都賀町まちにある「荒木時三商店」の「都賀の座敷箒」。1948年に荒木時三さんが創業、妻・トクさんとともに営み、今は息子の荒木由和さんが継ぎ17年になる。昔はほとんどの農家が農閑期に箒を作っていたが、現在はここ1軒のみだ。

荒木由和さん(右)と妻の初代さん(左)。初代さんも小帚製作などを手伝う

地元農家が栽培、茹でて乾燥させたほうき草(ホウキモロコシ)を1本1本丁寧に編んで作る。

まず、短い芯の部分は、編んだときに膨らみすぎないように木槌で叩いて潰す。割れないように水で濡らした長い草を外側にして、草の曲がり具合を見ながら束ねて「玉」を作る。「東京型箒」は「尻玉」、「中玉」2つ、「耳」を糸で編んで1つに仕上げ、竹の柄をつける。

赤い糸で「中玉」と「尻玉」、黒い糸で「耳」の部分を編んでいく。根気のいる作業だ
竹の柄の東京型箒(右)と、柄の部分も編んである変り型箒(左)

こうしてできた箒は、畳だけでなく、フローリング、絨毯でも静電気を起こさずに掃くことができ、畳やフローリングに艶をもたらす。「百貨店の催事に行くと、嫁入り道具として持って行き、50年使い続けたという人もいます」と由和さん。長持ちして味のある箒をぜひ一家に一本置いてみては。

ほうき草を編み、丁寧に箒を手作りする荒木由和さん。50歳から箒作りを始めた

地元の土で作られる、素朴で温かみのある陶器

次に紹介するのは、岩舟町にある「栃木製陶(三毳焼小楢窯)」の「みかも焼」だ。

所狭しと陶器が並ぶ店内。鉄分を多く含むため、みかも焼の花瓶は花が長持ちする

同市南部の三毳山周辺では、約1200年前の平安時代から下野の国の国分寺の屋根瓦を焼いていた。第2次大戦前までは甕や火鉢、戦後は水田用の土管など素焼き陶器を作っていたが、1971年に川原井文次郎さんが三毳焼小楢窯を設立、本焼きの食器類に転向した。息子・川原井文雄さんは4歳の頃から作業する父の傍らで陶芸を始め、高校卒業後に県内の窯業指導所で基礎を学び、父の元で修行を積んで、跡を継いだ。

まるで魔法のように一瞬にして粘土から湯呑を作り出す川原井さん

みかも焼の最大の特徴は、三毳山山麓の鉄分の多い土で焼き上げていること。原土から不純物を取り除き、粉にして焼き物に適した粘土を生成する。その粘土をこね、左回転の電動ろくろで水挽きする。乾燥させてから窯で約800度で素焼きをし、釉薬を塗ってから1213度で本焼きをする。

大きな窯の前に並べて乾燥させている無数の陶器。このあと素焼き、本焼きをする

返礼品の「ペアビールカップ」はあえて手の跡やろくろ目を残してあり、素朴で温かみがある。「飲んだとき口当たりよく、持ったとき手に馴染むように作っています」(文雄さん)。家での晩酌が楽しみになる逸品だ。

シンプルながら味わいのあるビールカップ。使い勝手を考えて、改良を重ねている

繊細な絵と力強い文字で、江戸の粋を受け継ぐ提灯

最後は、藤岡町新波にある「田中提灯店」の江戸時代後期から続く「新波の提灯」だ。絵や文字が上手だった初代を地元の延照院潮音寺住職が見初めて技術を伝授。二代目が巴波川の新波河岸の船頭が持つ名入り提灯を作るようになり、今の田中梅雄さんで四代目となる。梅雄さんは中学の頃から家業を手伝い、高校卒業後から本格的に父について習い、職人となった。

毛の1本1本まで描かれたサルなど、緻密な絵と情緒ある文字の提灯を作る田中梅雄さん

返礼品の「家紋入名入れ提灯」は、最初に文字の下書きをして、細い筆で縁取り、太い筆で中を染めていく。どれだけ開いても筆が提灯に直角に当たり、竹の弾力で動かず止まる3本脚のコンパスを使って、家紋の大枠を描き、細かいところはフリーハンドで描く。家紋は約1万種あり、家紋を描けるようになるまでに10年はかかる。

「提灯というと、赤提灯をイメージする人が多いが、提灯をもっと身近に感じてもらいたい」という梅雄さんは、地元小学生に絵付け体験を行っている。「提灯の全面に絵を描く小学生の発想は、新しい作品のヒントになります」と、提灯いっぱいに描かれた繊細で優美な鳳凰の絵を見せてくれた。

自身が商品化した「お誕生祝い名入れ提灯」に江戸文字で名前を書く

栃木市をふるさと納税で応援すると同時に、自慢の返礼品から自然豊かで伝統工芸が息づく同市の魅力をぜひ感じてほしい。

栃木市のお礼の品のクチコミ

参考になった

栃木県栃木市

とちぎ和牛入り手作り生ハンバーグ(12,000円)

2020年10月13日 13:29

肉山さん

ふんわりジューシーなハンバーグでした。

切るとジュワッと肉汁が溢れ出て、肉の旨みを存分に感じました。

自治体情報

栃木県栃木市(とちぎし)

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