兵庫県の中央部に位置する朝来市。「日本のマチュピチュ」と呼ばれる「竹田城跡」は、晩秋のよく晴れた早朝に雲海が出現し、紅葉とのコラボレーションを一目見ようと全国からたくさんの人が訪れる人気観光地だ。

同市は、約300種類の返礼品を揃えているが、特に人気を集めるのが、松坂牛、神戸牛、近江牛など全国の名だたるブランド牛の素牛である「但馬牛」だ。皮下脂肪が少なく、赤身と脂の旨みの絶妙なバランスが特徴。さらに、良質な脂肪を含み、芸術的ともいえる美しい「サシ」と呼ばれる霜降り部分は、口の中でとろけ、全国の凄腕料理人たちからも高い評価を得ている。

「これぞヒレ！」と肉好きを魅了する「但馬牛ヒレステーキ」は、牛の全ての部位の中で最もやわらかいと称され、1頭から約3%しかとれない希少なヒレ肉を使用。「サシの旨み、赤身の味わいを楽しんでください。やわらかくて、本当に口の中でとろけます」と、朝来市秘書広報課の大槻学さん。

冬はやっぱり〝すき焼き派〞という人には、但馬牛の中でも美方地方産にこだわった「但馬牛特選肩ロースすき焼き用」がおすすめ。

「美方ファーム」代表取締役の村上宣人さんは、「優れた伝統と血統を引き継ぐことが使命」と語る。但馬牛の源流を絶やさず、他府県の牛との交配を避けながら改良を重ねた美方但馬牛は、筋繊維が細かく、熱を加えるとサシが溶け出し、まろやかな肉の旨みが口いっぱいに広がる。

収穫期間がわずか2週間と短い「幻の黒枝豆」を100%使用した「丹波大豆の黒豆煮」は、お正月にぴったりの返礼品。

「村上ファーム」で栽培される丹波黒大豆は、有機農産物の祭典オーガニック・エコフェスタで3年連続「最優秀賞」を受賞した実績をもつ。老化予防や美肌効果を期待できる抗酸化力が、一般的な黒枝豆と比較して約4倍も高い。「色艶がきれい。甘さ控えめで、ひと瓶あっという間に食べてしまう」と、リピーターも多い。

日本三大ねぎと称される「岩津ねぎ」は、江戸時代から栽培される同市の特産品。「甘い・太い・やわらかい」が特徴で、葉先から白い根本部分まで全ておいしく食べられる。

「冬の寒さで霜があたると、旨みが凝縮し一段と甘みが増します。天ぷらにして、肉厚な岩津ねぎの甘みをぜひ一度味わってください」と教えてくれたのは、「道の駅あさご」駅長の羽渕敏明さん。

あいす工房「らいらっく」のチーズケーキとガトーフロマージュのセットは、年間を通して人気の返礼品。日本で飼育されている乳牛全体の約0.8%しかいない希少なジャージー牛を飼育し、100%自家牧場のジャージー牛から搾乳したミルクをたっぷり使用したチーズケーキ。

「厳選した3種のチーズのハーモニーを楽しめるガトーフロマージュは、濃厚な大人のスイーツ。プレミアムな味わいを食べ比べてお楽しみください」と代表の吉井英之さん。

恵まれた気候と豊かな土壌、人々の熱意により、伝統を守り、魅力的な特産品を世に送り出す朝来市。ご家庭でその味を堪能していただきたい。