鹿児島本土から約470㎞、奄美群島のひとつ徳之島の北西部に位置する天城町。透き通る青い海や砂浜はもちろんのこと、日本最大級の水中鍾乳洞ウンブキ、ムシロを敷き詰めたような花崗岩が連なるムシロ瀬、妊婦さんが横たわっているように見える通称・寝姿山など、自然が作り出した景観が訪れた観光客を楽しませている。

ふるさと納税は令和元年度、申し込み件数、寄附額ともに前年比約2倍に増やした。人気は黒糖焼酎、パッションフルーツ、マンゴーなど、南国ならではの品。今回は、ひと味違うまち自慢の返礼品を3つピックアップして紹介しよう。
「いのしし焼肉セット」は、徳之島全体で悩まされているイノシシの食害被害を食い止めつつ、有効活用するために考えられた特産品。大自然ですくすく育ったリュウキュウイノシシは、本土のイノシシと比べ小柄で、臭みも少ない。「天城町の“美味"を再発見しました」と同町ふるさと創生室・中水翔午さん。

「はちみつ」は、地元でサシと呼ばれる草花、タチアワユキセンダングサから採れる。栄養価の高い「生蜜」、希少価値の高い「100%天城産はちみつ」、「淡雪せんだん草ハチミツ」など、花の香りが感じられる絶品はちみつだ。

徳之島の水産物は島内で消費されることが多いが、島外に広める取り組みとして返礼品化されたのが「カツオの炙りたたき×お魚ジャーキーセット」だ。徳之島近海で漁獲されたカツオの旨みを閉じ込めるため、炙ってすぐに真空パックしている。「お魚ジャーキー」は漁獲時期によって、キハダマグロやカツオ、サメなどが楽しめる。かめば噛むほど魚の旨みが感じられ、黒糖焼酎と一緒に申し込めば、わが家で南国気分が味わえるだろう。