神奈川県のほぼ中央に位置する伊勢原市は、総面積の3分の1を山林原野が占める自然豊かなまち。市の北西端には大山がそびえ立ち、古くから信仰の対象として崇められてきた。江戸時代には、多くの参拝者が訪れて「大山詣り」と呼ばれるようになり、その風習は今もなお引き継がれている。平成28年には、大山詣りの文化的価値が認められて、日本遺産に登録されている。

そんな大山を背景にして、安心安全な管理のもと、牛を肥育している「柏木牧場」がある。牧場直営の施設では、新鮮な牛肉の直売をはじめ、ハムやソーセージ、牧場の牛から採れる生乳を使用したソフトクリームを販売。なかでも新鮮な国産牛のみを使用して、一つ一つ手作りされた「国産牛100%ハンバーグ」は人気の品だ。「鮮度抜群の国産牛を使っているので風味がよいのが特徴です。そのままでも、ソースをかけてもおいしいです」と、同牧場専務取締役の柏木貞俊さん。絶品ハンバーグをご家庭でご賞味いただきたい。

次に、創業80年、大山のふもとで木製建具専門店を営む「秋山建具店」をご紹介したい。「木の部材を組んで様々な紋様をつくる組子細工は、緻密な技が要求されます」と、同店店主、秋山光雄さん。「組子入照明ランプシェード」は秋山さんが伝統的な組子の技法を駆使して作った卓上型ランプだ。明かりを点けると、美しい紋様が浮かび上がり、やさしい空間を紡ぎ出す。建具職人がつくる貴重な組子細工に、心ゆくまで癒されていただきたい。