気候に適した品種を開発、世界が認めた十勝ワイン
北海道十勝平野のほぼ中央に位置する池田町。自治体によるワイナリー経営という全国でも珍しい取り組みを行っている。池田町でワインが造られるようになったきっかけは、昭和20年代後半、地震や冷害など相次ぐ災害に見舞われ、農業に破滅的な影響を受けたことによる。その危機から脱するため、国内初の自治体によるワイナリー経営をスタート。
2020年6月にリニューアルオープンした「いけだワイン城」。趣ある外観はそのままに、内装を一新。
ワインが眠る地下熟成室には、バースペースを設置。
1階のショッピングフロアには、アーチ状の木の棚に約80種のワインが並ぶ
しかし冬の気温が極端に低い十勝の気候は、通常のワイン用ぶどうの生育には向いていなかった。そこでぶどうの越冬方法の確立と、冷涼な気候に耐えうる品種の開発・栽培を行い、1969年には醸造用赤品種「清見」が誕生した。
現在、十勝ワインの主力となっている「清舞」と「山幸」も独自開発された、耐寒性や耐凍性に優れた品種。山幸は2020年11月「国際ブドウ・ワイン機構」に品種登録された。これは国内では3番目、道内では初となる快挙である。
お礼の品にも山幸や清舞をはじめ、様々な種類のワインが並ぶ。「どれを選べばいいかわからない」という人は十勝ワインの代表格を厳選した「『十勝ワイン』赤にこだわったビンテージ6本セット」を選べば間違いないだろう。山幸や清舞、ワイン城限定の「夕映えの城」、山幸・清舞・ツバイゲルトレーベの3品種の調和を楽しめる「北海道産ビンテージ」など、各種赤ワインを飲み比べできる。
「いけだワイン城」限定販売の「夕映えの城」を含む、贅沢な赤ワイン6本セット
軽い飲み口のワインがお好みの人には、「『十勝ワイン』スパークリング6本セット」がおすすめ。注目は日本で初めてシャンパンと同じ製法の「瓶内二次発酵」で作られた「ブルーム白・ロゼ」。瓶内で時間をかけてワインを二次発酵させるため、一度に大量生産を行うことはできないが、芳醇な香りときめ細やかな泡のスパークリングワインに仕上がる。十勝ワインで至福のひとときを味わってほしい。
ブルーム白は柑橘類をイメージするアロマ、ブルームロゼはエレガントなアロマと余韻が長く上品な味わいが特徴
北海道産原料にこだわった、ハム・ソーセージとスイーツ
ワインと一緒に味わいたいお礼の品が「十勝ローストビーフ&ベーコン8点詰合せ」だ。池田町に本社加工場を置く「十勝池田食品」の商品で、北海道産の牛肉や豚肉を使った漬込み製法でハムやソーセージを製造している。創業以来かたくなに守り抜いているこの製法で、時間をかけて漬込むことにより、肉の旨みが濃厚でジューシーな仕上がりになる。いちおしはブロックベーコン。塩味がしっかりついているので、そのまま炒めたり煮たりと、料理に使いやすい。
天然の香辛料を使用した道産牛のローストビーフや、道産豚もも肉をスモークしたボンレスハムなど、盛りだくさん
道産豚肉を骨付きのままじっくり熟成・スモークした「十勝骨付きハム」は、骨の旨みエキスが肉に浸透することで、より深い味わいに仕上がっている。おいしいのはもちろんのこと、見た目のインパクトがあるのでイベントごとにも最適だ。
骨はボイルして出汁を取ることもできる
最後に紹介するのは、まちのお菓子屋さん「お菓子の小松」のスイーツ。創業から70年以上、十勝産の原料にこだわり丁寧なお菓子作りを続けている。昔ながらの「ワインケーキ」や「生パイロールケーキ」は根強い人気があり、「エッグタルト」や「ショコラドショコラ」などの新商品も好評。
「地元の方々に喜んでいただける、食べるとほっとするお菓子作りを目指しています」(お菓子の小松 小松克全さん)
タルトとカスタードの甘さのバランスと、焼き加減が絶妙!
タルトのサクサク感と、カスタード生地の濃厚な味わいが特徴。解凍してオーブンで焼き戻せばアツアツ・トロトロ、半解凍すればアイスのような食感が楽しめる。