総力取材記事

体験も買う腕時計に絶品餃子。多様な世代で賑わうまちのこだわりに溢れるモノとコト

体験も買う腕時計に絶品餃子。多様な世代で賑わうまちのこだわりに溢れるモノとコト

スポーツを通じた地域貢献東京武蔵野シティFCの理念

吉祥寺駅北口に設置された象の「はな子」像。井の頭自然文化園で飼育されていたはな子の思い出を後世に残すため、2017年に制作された

東京都のほぼ中央に位置する武蔵野市。住みたいまちランキングで毎年上位に輝く吉祥寺じがあるのが同市だ。都心へのアクセスも良好で、商業施設・娯楽施設、ともに充実。2019年には、謎解きゲームを楽しめる「SCRAPナゾビル吉祥寺店」がオープンしたことも話題となった。

公共施設や子育て環境が充実しているのも魅力。2011年に開業した複合施設「武蔵野プレイス」や、吉祥寺駅周辺でのベビーカー貸出しサービス事業「ベビ吉」も好評だ。若者、高年齢層、ファミリー層、あらゆる世代を惹きつけ、誰にとっても暮らしやすいのが武蔵野市なのである。

スポーツに力を入れているのも同市の特徴。2020年東京パラリンピック正式種目でもある「ボッチャ」の大会を開催するなど、パラスポーツを通じた共生社会を目指している。なお、武蔵野市は東京オリンピック・パラリンピック競技大会のルーマニアホストタウンにも登録されており、スポーツを通じた海外との交流も盛んだ。

武蔵野市とスポーツといえば、横河電機の実業団チームも有名。現在JFLに所属する東京武蔵野シティFCも、1939年に創部された横河電機サッカー部を前身とする。同チームはスポーツ活動を通しての地域社会への貢献を重視。未就園児童やハンディキャップを持った児童を対象にしたサッカー教室や、大人向けのサッカー教室を横河電機グラウンドで開催している。地域で活動している専門講師を招いてのかけっこ教室やダンス教室を開催するなど、武蔵野市に根ざしたサッカークラブとして愛されている。

東京武蔵野シティFCの試合風景。「武蔵野市で活動しているサッカーチーム『東京武蔵野シティFC』です。応援よろしくお願いします!」とキャプテンの石原幸治選手

腕時計をカスタムする体験Knotが重視するもの

Knotの遠藤弘満社長。遠藤氏に密着取材して、Knotの創業から現在に至るまでを描いた『つなぐ時計:吉祥寺に生まれたメーカーKnotの軌跡』(新潮社)も刊行されたばかり

「吉祥寺にはファッションも飲食も、魅力的なお店がたくさんあります。同時に、サンダルで行けるような気楽さもあります」と指摘するのは、時計ブランド「Knot」の遠藤弘満社長。「そんなまちだから、いい意味でラフに付けられるKnotの時計と合致すると思います」と遠藤氏は続ける。

2014年に誕生したKnotは、腕時計を〈腕元でパーソナルを表現するリストウェア〉と定義する。だから、取り扱う時計は本体もストラップも組み換え自由。お洒落を楽しむように、その日の気分でストラップを着替えるスタイルを同社は提唱する。

Knotが直営店第一号を吉祥寺にオープンさせたのは、2015年のこと。以来、リアル店舗で、実際に手に取ってカスタムする時間を、価値ある体験として提供し続けてきた。

直営店は最寄り駅から徒歩10分。いわゆる駅チカではない。「まちをぶらぶらできる場所を選びました。寄り道をしながら、歩いて来てもらいたいんです」と遠藤氏は語る。確かに、店舗にはカップルや家族連れで訪れる人が多い。時計だけでなく、カスタムオーダーを楽しみに行く、さらにはまちに遊びに行くという楽しみ方がファンにも浸透しているのだろう。

社名の「Knot」には、〈結ぶ〉と〈絆〉という意味がある。〈ニッポンの素材や伝統工芸〉を発信し、世界と絆を結ぶことを同社は目指しているのだという。実際、Knotのカタログには、日本の伝統工芸とコラボしたアイテムが並ぶ。「商品ひとつひとつにはモノ作りにかかわるストーリーがあります」。時計を通じて、〈ニッポンのモノ作り〉を伝えられるのもKnotの強みだと、遠藤氏は分析する。

ふるさと納税でKnotを知ったという方にも「お店に来ていただいて、カスタムオーダー体験をしてもらいたい」とのこと。返礼品をきっかけにした繋がり(Knot)も大切にする方針だ。

Knot吉祥寺ギャラリーショップ店内の様子。自由に腕時計選びを楽しめるよう、店内にはフルオープンスタイルのディスプレイを採用。左は店長の坂本(さかもと)さん

気軽に楽しめるBBQ料理 アツヲ飯の絶品サンド

アツヲ飯のキッチンカーと中上敦夫さん。キッチンカーは地元の大工さんとともに中上さんが造った

武蔵野市は大まかに3つの地域に分かれる。吉祥寺地域、公共施設や文化施設が集まる中央地域、そして市内でもっとも早く駅が開設された武蔵境地域だ。いずれの地域も緑が豊か。都立武蔵野中央公園や境山野緑地(独歩の森)など、昔ながらの自然環境も多く残っている。だからだろうか、武蔵野市では野外イベントやプログラムが豊富。中でも、35年近い歴史を持つ吉祥寺音楽祭は有名で、ジャズ・ファンに「吉音」の名で親しまれている。

市内で行われる様々な野外イベントで、人気を集めているのが、料理研究家の中上敦夫さんが代表を務める「アツヲ飯」だ。〝アツヲさん〞は、2017年から「アツヲ飯」の屋号でお弁当サービス、イベント出店などを開始。2020年1月にはキッチンカーを制作し、移動販売も行っている。

アツヲ飯のコンセプトは「五感で料理のおいしさを味わっていただく」というもの。キッチンカーを造ったのも「青空のもとレストランを開いて、自然を感じながら、会話しながら、みんなが楽しめるような料理を作っていきたい」と考えたから。「草の匂いや吹いている風も旨みのひとつだと思います」と中上さんは語る。

アツヲ飯の人気メニューのひとつが、BBQポークチーズサンド。スパイスに漬け込まれた豚肉とチーズを、カリカリのパンに挟んだ料理だ。同メニューは、武蔵境で行われた中央線ビールフェスティバルのために考案されたもの。〈片手にサンド。片手にビール〉をテーマに誕生した。

アメリカのBBQ料理「プルドポーク」を参考にした同サンドの魅力は、なんといっても豚肉。豚肉はじっくり低温で火を通し、1〜2時間ほど保温することで、ほぐれるほどやわらかくなるのだという。そこから、豚肉をすべて手でほぐし、パンに挟んでいく。チーズはステッペンチーズを使用。伸びの良さとほどよい風味が魅力だ。肉との相性も良い。実際に食べてみたところ、驚かされるのが肉の食感。肩ロースを使っているそうだが、肉の食感が適度に残っていて、わんぱくな気分になれる。スパイシーな肉とチーズの塩加減も、ビールとよく合う。

なお、アツヲ飯ではケータリングも行っている。メニューは、予算やシチュエーションをヒアリングしてから、決定するスタイルだ。「武蔵野市から車で1時間半圏内であればどこにでも配達します」とのことなので、気になった方はぜひ。

「料理だけじゃなくて、僕との会話も楽しんでいただきたい。素材や調理法など、料理のストーリーを知った上で味わってほしい」と中上さん
「弱火でじっくり、上から重しをつけて、ぺったんこになるぐらい焼くと、パンもカリカリになっておいしいです」とのこと

素材のおいしさを端的にこだわりのショコラティエ

chocolatier KAITOのブティックに入ってすぐには、チョコレートで作られたオブジェと商品が展示されている。写真のオブジェは、ステイホームからイメージされたもの

武蔵野市はスイーツ激戦区としても知られている。チョコレート専門店も多く、各店がしのぎを削っている。武蔵境エリアにある「chocolatier KAITO(ショコラティエ カイト)」もそんなお店のひとつだ。

コンクリート壁にドア1枚。その外観にまず驚かされる。扉の向こうにはチョコレートで飾られたオブジェと商品のサンプル。まるで美術館かアトリエのような雰囲気だ。「チョコレートは直射日光に弱いので、日光を遮断するためですね。また、チョコレートは美術品のように見ても楽しい。私は元々、美術館巡りが好きなのですが、そこからヒントを得ました」とは、店主の三浦海斗さん。

お店の看板商品は、ドライフルーツとナッツがカカオを覆う「マンディアン」。インパクトのある見た目だけでなく、食べていくうちに味、香り、食感が次々と変わる様にも驚かされる。もうひとつの看板商品が、キャラメルがけしたローストカカオをチョコレートでコーティングした「カカオヌガティーヌ」。苦味とザクザク感が際立つチョコレートだ。いずれもKAITOのオリジナル。三浦さんのこだわりと探究心が結実した芸術品である。

三浦海斗さん。お店のロゴ、袋、お店の内装もすべて三浦さんがデザインを考案。お店のドアもオーダーによる特注品だ
「カカオ豆を仕入れて自社でチョコレートを作るのではなく、様々な素材に合ったチョコレートを世界各国から仕入れて選んでいます。同じビターでも産地もパーセントも違います」とのこと

武蔵野で長く愛されてきたみんみんのもちもち餃子

昭和の面影が残るハモニカ横丁の人気店「みんみん」。あさりの身がたっぷり入ったあさりチャーハンも絶品でファンが多い

最新のものと古くからあるものが混在するのも武蔵野市の魅力。今までは比較的新しいお店を紹介してきたが、次に紹介するのは、吉祥寺のまちで50年近くの長きにわたって愛されてきた名物店。吉祥寺駅の北口に広がるハモニカ横丁に店を構える中華料理屋「みんみん」だ。

返礼品としてお取り寄せできるのは、みんみん名物のジャンボ餃子。あっさりとして甘みのある餃子は、子どもからご年配の方までファンが多い。「幼い頃に親と一緒に食べに来たという人が、自分の子どもを連れて『なつかしくて』と言って来店されることも多いですよ」と、店長の大内鉄男さんは語る。みんみんでは餃子のお持ち帰りもできるとあって、夕方になると地元の方々が店の前に列をなす。並んででも食べたいと思わせるのが、みんみんの餃子なのだ。

人気の秘訣は、もちもちとした皮と野菜たっぷりの餡。にんにくも控えめなので、遠慮することなくどんどん食べられる。餡には下味がしっかりとついているので、まずは何もつけずにいただきたい。調味料は後から少しずつ、お酢多めがおすすめだ。

餃子は冷凍で届くため、茹で時間は長めに。同封した紙のとおり調理すれば、お店と同じ味で食べられる。「7分ほど茹でてもらえれば、ふわっと柔らかくなりますよ」とのこと
店長の大内鉄男さん。50年近く続くお店の現店長だ。餃子の味は先代社長の頃から受け継がれてきたものを守り通している

武蔵野市のお礼の品のクチコミ

東京都武蔵野市

KAITOビターチョコレートセット(10,000円)

2020年10月6日 12:27

ナッツさん

フォトジェニックなチョコレートは、たくさんのドライフルーツが盛られていて、食べ応えがありました!

ふるさと納税といえば、お米やお肉のイメージだったので、こんなステキなお菓子もあったなんてびっくりしました。発見です!

これからも色々と探してみようと思います^_^

参考になった

自治体情報

東京都武蔵野市(むさしのし)

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