ものづくりのまちから、高い技術力を示す品々が登場
都心から海や山に近く、「アーバンアウトドア(都市近接型アウトドア)」も楽しめる
2023年2月に市制60周年を迎えた。「官営八幡製鐵所」を中心とする工業都市として発展。市内には世界トップシェアを誇る大企業が本社を置く。一方、公害問題を克服する中で得た環境技術や、産学官民の太いパイプをまちの力に変え、国際貢献やリサイクルを推進。これらが高く評価され、全国初の「SDGs未来都市」に選定された。他都市に先駆ける取り組みにチャレンジを続けている。
全国約6100名の夜景観光士による投票から、2018年に続き22年でも、「日本新三大夜景都市」にランキング1位で再認定された北九州市
返礼品も、そんな北九州市の技術の集積から生まれたものがずらり。そのひとつが、いま話題の光除菌を搭載した「ブルーデオ」だ。
ペット臭、カビ臭、介護臭など、気になる家の臭い。また、外から持ち込まれる花粉・ダニなどのアレルギー物質。さらに新型コロナ感染症の流行で、除菌にも気を配る人が増えてきた。
菌やウイルスを光触媒で分解し、オゾン・イオン・次亜塩素酸などの放出ゼロ。赤ちゃんや小さなペットがいるご家庭におすすめ
「ブルーデオ」は、コンパクトなボディでありながら、そうしたお悩みにこれ1台で対応。23年7月に発売された新モデルでは、洗える集塵フィルターを採用したことで、フィルターの交換は不要になった。また、光触媒フィルターの素材も一新。脱臭性能は従来品の3倍とさらにパワフルになっている。「反対に消費電力は、LED化で低く抑えました。丸1日お使いいただいても、電気代は5円ほどです」と、「フジコー」第2開発室の柴田将貴室長は胸を張る。
「こんなに小さいんですよ」とアピールするフジコー第2開発室の柴田室長
面倒な水タンクの洗浄、専用洗剤の補充等も一切なし。24時間つけても電気代は4.8円(弱モード)
出張のたびにホテルへ持ち込むビジネスマンがいたり、病院では枕元に置かれていたり、静音であることもポイントのようだ。ちなみに、フジコーはこの技術で宇宙航空研究開発機構(JAXA)との共同研究にも参画するほど。その実力はお墨付きである。
女性に人気の水素ゼリー!人気上昇中の生活必需品
次に紹介するのは「日本初、水素で睡眠の質を向上」との機能で話題の「高濃度水素ゼリー」だ。
次世代エネルギーとして注目される水素は、実は「悪玉活性酸素」のみを除去する画期的な抗酸化物質。
画期的な抗酸化物質である水素に着目した、話題の高濃度水素ゼリー
美容や医療の分野でも注目されてきたが、水素分子の保存が難しく、時間の経過とともに水素が抜けるものが多かった。
それをクリアしたのが、三菱ケミカルグループの「新菱」だ。水素を水に溶かすのではなく、しゅわしゅわのゼリーの中に閉じ込めるという世界初の特許技術で、手軽に摂取できる水素サプリメントの開発に成功した。
この小さなパウチ1本に、なんと水素水1000㎖に相当する水素が入っている
本品は、経口摂取よりも効率よく水素を摂取できる上、睡眠の質(睡眠時間延長感)を高める機能も報告され、水素製品では初の機能性表示食品となっている。
コラーゲン、エラスチン、ローズヒップなどの成分も配合。1日3本を目安に摂取
常温で1年以上、水素が抜けないことも実証済み。疲れやすさが気になる方や、いつまでも若々しくありたい方は、ふるさと納税の返礼品で気軽に試してみてはいかがだろう。
将来的に化粧品やトリートメントなどにも展開することを想定し、研究が続く
続いて、全国から返礼品の申し込みが絶えないのが、大分製紙グループの「九州製紙」が生産するトイレットペーパー「ふんわりやさしい長さ2倍巻」である。通常、トイレットペーパーは、主原料が古紙とパルプに大別されるが、これはその中間に位置する〝ブレンド紙〞。環境に配慮しつつ、使い心地のよさにも妥協しない仕上がりになっている。
「ふるさと納税なら、かさばるトイレットペーパーも玄関先まで届きますよ」と、田北工場長
古紙を白くよみがえらせるのは、緻密な脱墨洗浄技術。金属やプラスチックを遠心分離機で取り除き、4層の洗浄槽で気泡の表面にインキを付着させて除去。古紙に含まれるてん料なども取り除き、パルプ並みの白さを実現した。
西日本エリアと九州一円から回収され、北九州工場に集められた古紙の山
洗浄を4度繰り返すうちに、インキが取れ、だんだん白くなっていく。最後は輝くように白い紙に再生
さらに、その処理の過程で出たプラスチックや汚泥も廃棄物として処理せず、製鉄所の固形燃料にして活用。同市のエコタウン事業として、リサイクルでもごみを出さない廃棄物ゼロ(ゼロ・エミッション)を目指している。
身が締まって絶品!冬の味覚の王者・ふぐ
「冬の雪冬の寒さは ふくのためふくあるがため 春菊と橙あれば その味はまた世界一 赤絵皿さしみに浮いて 美しきふくの姿よ」
北九州市出身の芥川賞作家・火野葦平氏は、「ふく(魚の王)」と題した詩のなかで、ふぐの味をそうたたえた。古くから発展した北九州市は老舗企業が多く、昔から接待といえばふぐ料理。ゆえにふぐが扱える職人が多く、「身欠き」「皮むき」など、フグの持つ毒を除去する技も磨かれてきた。最近は夏場のふぐも出回っているが、関門のふぐは、やはり寒さが増す冬こそ本番。「身が締まり、味も歯応えも全然違うと思います」と、「ふく一」を営む荒金剛二さんは説明する。
ふく一を営む荒金剛二さん(写真中央)とスタッフ
見よ!この色とつや。選び抜いた関門のふぐは、宴会の華。鼻高々で家族や友人を迎えたい
この店では、身質を落とさない神経抜きを施し、一番おいしいタイミングが到着日になるよう、逆算してふぐをさばいて熟成させる。やや厚めに引くのも、この店の流儀。
熟練の職人が1匹ずつ丁寧にさばいていく
通常、このサイズの皿だと、ふぐ刺しは150gだが、この店は200gもある。冷凍ではなく冷蔵で発送するため、食感はぷりっぷり。これがやみつきになり、5回目という寄付者もいるほどだ。返礼品には、薬味一式に加え、女性にうれしいコラーゲンたっぷりのふぐ皮、ヒレ、ポン酢と関門海峡の塩も同梱。ふぐそのものに自信がある荒金さんいわく、ポン酢もいいが、当地にならい、一度、塩だけでふぐを食してほしいとすすめる。
返礼品で届く内容一式。ふぐのヒレ酒は、軽く火であぶり、1杯に2枚ほど入れるとうまい
驚くほど肉厚の特大ふっくらうなぎ
さて、北九州市には、うなぎの名店も多い。これも忙しい商売の合間に、栄養がしっかり取れるご馳走として、企業人や商売人に好まれてきたのだろう。
その中から紹介するのは、北九州の人気店「本格備長炭 中村屋」の高級鰻蒲焼だ。
市内の工場で味つけ・焼きあげ加工を行い、冷凍で出荷。本格的な料亭の味を気軽に味わえる
うなぎは、シラス台地から湧き出るミネラル豊富な地下水で育つ鹿児島産。1尾250g前後の特大サイズを選び、ふっくらと焼きあげる。「蒲焼の決め手になるタレは、北九州市小倉で120年以上の歴史を持つ、松中醤油さんとコラボ。納得のいく味に仕上がりました」と、小川裕喜さんは力を込める。
タレは麹づくりに3日、熟成に約730日かけた醤油を使用。そのうまさは「うなむす」にするとよくわかる
驚くほどふっくらと焼きあがっているのは、肉厚だからこそ。1尾でうな丼、約3倍分に相当するサイズ感だから、う巻きや卵とじなどぜいたくなアレンジも楽しめそうだ。
うな玉丼などにアレンジするのもおすすめだ
厳選した九州産豚肉を使用、ソーセージ限定セット
「がっつり肉が食べたい」「育ち盛りの子どもがいる」という方には、伊藤ハム米久ホールディングスのグループ会社「筑紫ファクトリー」の「筑紫彩工房詰め合わせ4種8本セット」が好評。
九州産の良質な豚肉を吟味し、塩カドのない、まろやかな深い味わいが感じられる五島灘の塩を使用。「伊藤ハム販売」北九州営業所長の木原靖雄さんが、ふるさと納税のためにセットを組んだバラエティあふれるラインナップになっている。
北九州市八幡西区にある筑紫ファクトリーで製造した商品の詰め合わせ
筑紫ファクトリーのみなさん。安心・安全で高品質な商品づくりに一致団結して取り組んでいる
ポークウインナーやミートローフなど、これさえあれば、おかずに、お弁当に、酒のおつまみに、どんなアレンジも可能。ちなみに、ソーセージ本来の味を楽しみたい場合は、せっかくの肉汁があふれ出てしまわないよう、皮が破れないように温めるのがおすすめ。チャーハンなどのようにソーセージの旨みを移したい場合は、刻んで炒めるといいそうだ。個包装になっているので使いやすい点も選ばれている理由。まろやかな塩けが肉の旨みを引き立たせた逸品をご家庭で味わってほしい。
ひき肉にした豚肉を冷蔵庫で熟成。腸詰めは機械で行うが最後は人の手で微調整する
腸詰めしたウインナーを山桜のチップで燻した後に加熱。多くの手間がかかる
すぐれた技術力をうかがい知ることができる北九州市の返礼品。一部の事業所は見学も受け付けているので、実際に作られている現場にも足を運んでほしい。