総力取材記事

十勝ロイヤルマンガリッツァ豚に、有名菓子店が愛するきな粉、上質なゆり根で幕別の実力を知る

十勝ロイヤルマンガリッツァ豚に、有名菓子店が愛するきな粉、上質なゆり根で幕別の実力を知る

毎日が見ごろのガーデンにパークゴルフとナウマン象

幕別町はパークゴルフ発祥のまち。町内には多数の無料コースがあり、国内外から愛好家が訪れる。また、ナウマン象の化石が発掘されたまちとしても知られ、忠類地域の「ナウマン象記念館」には、発見から発掘までの貴重な資料が展示されている。

毎年2月に開催される「忠類ナウマン全道そり大会」は今年で41回目。オリジナルのダンボールそりの出来栄えを競う「グッドデザイン賞」と、ゴールまでのタイムを競う「スピード賞」がある

観光スポットとして人気の「十勝ヒルズ」は、「花と食と農」がコンセプトの丘の上のガーデン。5haの敷地内には約1000種類の草花が咲き誇り、季節ごとに表情を変えながら訪れる人を楽しませてくれる。

北海道ガーデン街道のひとつである「十勝ヒルズ」。庭を散策しながら、近くまで寄って花の香りを楽しんで

十勝の広く青い空をブルーサルビアで表現した「スカイミラー」をはじめ、りんごやベリー、はちみつなど〝おいしい香り〞のバラをセレクトした「ローズガーデン」、ハーブや果樹、エディブルフラワーを育てている「ヴィーズ・ポタジェ」など、テーマに沿った庭づくりがされている。園内は自由に散策ができ撮影も可能。天気のいい日は無料貸し出しをしているピクニックセットを利用して、芝生の上でのんびりするのもおすすめだ。

さまざまな”映え“スポットも用意されているので、記念撮影にもぴったり

庭の花で作ったドライフラワーに彩られた「ヒルズショップ&カフェ」では、園内で栽培した野菜やガーデングッズなどを販売。カフェメニューも味わえるのでぜひ立ち寄ってほしい。

「ヒルズショップ&カフェ」でのおみやげ選びも楽しい。カフェでひと息つくのもおすすめ
「十勝ロイヤルマンガリッツァ豚」のシャルキュトリの販売コーナーも設けられている

放牧でのびのびと育つ、希少なマンガリッツァ豚

美食の国・ハンガリーの国宝に認定されているマンガリッツァ豚。力強く濃厚で深い味わいの赤身と、口の中に入れた瞬間にとろけるような上品な脂を特徴とするが、約50年前には生産効率のいい品種の普及に伴い、絶滅寸前にまで追い込まれた。そんな世界的にも希少な豚が幕別町にやってきたのは、2016年のこと。翌年、町内の牧場で繁殖・飼育に成功し、「十勝ロイヤルマンガリッツァ豚」が誕生した。

24時間365日放牧し、のびのびと育つ十勝ロイヤルマンガリッツァ豚。放牧場は住所非公開

牧場では、4つの系統を持つ純血統のマンガリッツァ豚のうち、ハンガリー国内でのみ飼育されているブラック系統を除く、ブロンド、レッド、スワローベリー系統を飼育。アジアで唯一純血種を扱う牧場として、系統ごとに自然交配を行い、純血3系統を維持している。一般的な三元豚の平均産子数が10頭前後であるのに対し、マンガリッツァ豚は平均約6.5頭。出荷できる体重になるまでに14ヵ月以上の肥育期間を要する。「飼育スタイルは、勾配のある牧場で24時間放牧しています。自然に近い環境で育てることで免疫力や抵抗力の低下を防ぐとともに、ストレスを軽減させ、健康な豚を育てます」と牧場長の小林 諭さん。

「放牧場で運動させることで、しなやかな筋肉と程よい脂肪がつきます」と小林 諭さん

道産のコーンや大豆、小麦などを合わせた飼料は、生育状態に合わせて配合を変え、栄養素やカロリーを調整している。

道産のコーンや小麦などを合わせた飼料を放牧場に撒く

「日々のデータの蓄積から、ここが限界ではなく、まだまだ伸びしろがあると感じています。これからもっとおいしくなれますし、いいものを目指しています」と小林さん。そんなマンガリッツァ豚のポテンシャルを最大限に引き出したシャルキュトリが返礼品で楽しめる。職人が時間をかけ、丹精込めて作り上げた逸品を味わってほしい。

フランス家庭料理の定番のひとつである「パテ・ド・カンパーニュ」。バゲットにつけて味わって。ワインとの相性も抜群
マンガリッツァ豚の口どけの良い脂を加えた「ウィンナーソーセージ」。ふわっとやわらかな食感の中にしっかりとした赤身のおいしさが詰まっている

きめ細かく上品な甘さ、丁寧に育てた自慢のゆり根

やさしい甘さと、ねっとりホクホクとした食感が特徴のゆり根は、忠類地区の特産品。鱗片が花びらのように幾重にもなっていることから、年を重ねる縁起物としておせち料理の定番になっている。現在、市場に出回っているものの多くは、コオニユリを交配親とする「白銀」という品種。町内の12戸で生産しており、例年の作付面積は5ha、収穫量・出荷量は75tを誇る。出荷先は関西を中心に、関東や海外、道内各地と続く。

ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富なゆり根。返礼品はM・L・2Lから好みのサイズを選べる

ゆり根は種子の育成に3年、木子と呼ばれる小球根から球根になるまで3年、計6年もの月日を要する。「収穫まですべて手作業で行うので手間がかかりますが、ほかにはない作物だという点に魅力を感じています」と話す「大坂農場」二代目の大坂崇士さん。

「ゆり根が大好き!」という大坂崇士さん。ゆり根の消費拡大のため、商品作りにも取り組んでいる

「ゆり根はその年の秋に球根を植えて翌年の秋に掘るのが一般的ですが、土壌凍結が厳しい忠類地区では越冬すると土が割れ、ゆり根に光が当たり変色します。その解決策として、先人たちが知恵を絞り、春に植えて同年の秋に掘る春植えを採用したのです」

真っ白できめの細かいゆり根は、火を通すとホクホク感が増す。「素揚げや天ぷら、バター焼きのほか、アサリの酒蒸しに加えたり、ホワイトソースとも相性がいいですよ」と大坂さん。もっとたくさんの人にゆり根の魅力に触れて欲しいと、2021年に「ナウマンボール」を考案・発売した。

大坂さんが開発したゆり根入り蒲鉾。ごはんのおかずにもお酒のおつまみにも合う

これは、規格外品のゆり根を活用し、道産スケソウダラと合わせて揚げたひと口大の蒲鉾で、電子レンジで温めるだけで簡単に食べられる。ほかにもおすすめのレシピを考案して「道の駅・忠類」に置くなど、新たな食べ方の提案もしている「JA忠類」営農部 生産販売課 農産担当の熊谷歩夢さんは、「若い人たちにも気軽に手に取ってもらえるよう、コンビニなどで販売できるレトルト商品やスイーツ、おつまみをもっと増やしていきたいです」と意気込みを見せる。

純白ゆり根大福(2個入り)、純白ゆり根白玉ぜんざい(2パック)、ナウマンゾウどら焼き(2個)、純白ゆり根ようかん(2個)
「道の駅・忠類」の入口に備えられた自動販売機には、ゆり根をはじめ地元の特産品が並んでいる

そんな地元の人たちの思いに応えるように、忠類地区ではこの5年間で新規就農者が増えた。若い力が今後も、ゆり根栽培を盛り上げていくだろう。

ゆり根の栽培農家で組織する「忠類百合根耕作組合」は、2024年で結成60年を迎える。写真は組合員のみなさん

時間をかけて丁寧に本物の味を提供する

1938年に精米業からスタートした「小田壱」(前・丸善小田製粉製麺工場)。米に続き乾麺やきな粉の製造・販売にも取り組み、現在は四代目の小田琢一さんが同社を牽引している。

「小田壱」代表取締役社長である四代目の小田琢一さん

返礼品としても人気のきな粉は、加工に独自のロータリー式焙煎方式を採用。窯を密封状態にして熱で圧力を上げ、豆の芯の部分までしっかり焙煎することで豆独特の苦みをなくし、より香ばしく仕上げている。

ロータリー式焙煎で豆の芯までしっかりと煎ることで、香ばしさや甘みを引き出す
煎った豆は機械で混ぜ、しっかりと粗熱を取った後で製粉する

原料は厳選した十勝産の黄大豆や黒大豆、青大豆を使用しており、特に希少とされる青大豆は十勝の契約農家に生産を委託しているという。「外国産の豆に頼る以前は、近隣の農家に青大豆も栽培してもらっていました。その豆を先代が大切に保管していて……。今から15年ほど前でしょうか。食の安心・安全や地産地消への意識が高まるなか、十勝産の青大豆をもう一度販売しようと、先代が栽培を復活させたんです」

厳選した十勝産の大豆を使用したきな粉は、良質な植物性たんぱく質やビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養分が豊富に含まれている。風味豊かで香ばしく乳製品との相性がいい。「カレーや味噌汁の隠し味にもいいですよ」(小田さん)

口どけの良さを意識した目の細かい製粉もおいしさのポイント。品質を保つため、包装も一つずつ手詰めで行っている。「本当のきな粉の味を楽しんでいただけるよう、時間と手間は惜しみません」と話す小田さん。多くのこだわりが詰まった商品は、道内の有名菓子店や東京の老舗和菓子店でも長く愛されている。「十勝の素晴らしい素材の魅力を加工によって最大限に引き出し、食べた方においしいと思っていただくこと。その基本をしっかり守りながら、今後も作り続けていきたいです」(小田さん)

左から、他のきな粉に比べて甘みのある「純青きな粉」、黄大豆を使用した定番の「十勝きな粉」、ふくよかな味わいの「黒豆きな粉」

十勝の「おいしい!」を発信 上質な豆をいつもの食卓に

北海道の中でも豆の一大産地とされる十勝地方。幕別町でも広大な大地と上質な土、日照時間が長く寒暖の差が大きい気候風土を利用して、小豆や大豆、黒豆などさまざまな豆類を生産している。

タンパク質と脂質の割合が多く、緑がかった皮が特徴。煮物や煮込み料理、スープ、ペーストなど幅広く利用できる
「エリモショウズ」という品種が中心。味や香りが良く、炊くとホクホクした食感で、全国の菓子店でも重宝されている

昭和初期から続く「木川商店」は、幕別町や十勝地方の「おいしい」を全国や世界へ発信している老舗店。そんな本物を知る商店から、丁寧に育てられた高品質の豆をお届け。おせち料理はもちろん、いつもの料理にプラスしてみてはいかがだろうか。

丹波種とは異なり、表面に光沢がある見た目も美しい黒豆。しっかりとした食感で、煮豆やサラダ、豆ごはんにおすすめ

幕別町のお礼の品のクチコミ

北海道幕別町

牛上ハラミ(サガリ)700g タレ付き焼肉セット(10,000円)

2023年6月30日 04:33

夏は英語でさん

牛サガリとハラミのセット700gです。2人で焼き肉をしてちょうどくらいの量でした。美味しくいただけました。

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北海道幕別町

北海道十勝産牛ステーキセット(11,000円)

2022年6月11日 09:38

太陽は英語でさん

サーロイン180gが2つ,リブロース240gが1つの返礼品でした。とてもおいしくいただきました。おすすめです。

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北海道幕別町

十勝牛手ごねハンバーグ200g×10個(10,000円)

2017年11月14日 21:35

ももさん

なかなか自分では上手にハンバーグを作れないので、迷わず申し込みました。
手ごねハンバーグのジューシーさが、たまらなく美味しかったです!
人気商品で1ヶ月半待ちましたが、待った甲斐がありました(*^_^*)

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自治体情報

北海道幕別町(まくべつちょう)

こちらの自治体詳細

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