総力取材記事
ジューシーな厚切り牛たん、甘〜いホタテに行列の稲庭うどん、至福のもてなし懐石宿も必見
アクセス抜群、絶景広がる表松島の玄関口
宮城県利府町は東北の中心都市、仙台市から電車で20分ほどの隣町。三陸自動車道が通り、町内には4ヵ所のインターチェンジからアクセス可能だ。都会に近い便利さがありながら、豊かな自然に恵まれている。
まちの東側は松島湾に面し、造形美豊かな小島が点在する。日本三景の一角をなす風光明媚な絶景を一度見ておきたい。松島の穴場的エリアだ。
「グランディ21」は利府町のシンボルとも言える複合施設。中核施設の宮城スタジアムは4万9000人収容の国内有数の規模を誇り、国内外のビッグイベントが開催される。プールやテニスコートなどスポーツ施設のほかにレクリエーションエリアが充実し、家族で楽しめる憩いの場だ。
やわらかジューシー、仙台名物、牛たんいろいろ
自然豊かで活気ある利府町には魅力あふれる自慢の品が目白押しだ。
最初に紹介するのは牛たん。仙台名物として全国的に知られるが、ここ利府町内でも生産が盛んだ。
「職人仕込み 手切りの牛たん」は、熟練した職人が一枚一枚、丁寧に処理し手切りしている。
「この製品に使うのは、オーストラリア産とニュージーランド産のたん元とたん中だけ。3〜4ミリの厚さにカットし、自然塩、コショウ、旨み調味料だけで調合したスパイスに漬け込み、3日間じっくり熟成させます。やわらかさと手切りのボリュームが特徴です。牛たん専門店で食べる本格的な味わいを感じていただける自信作です」と話してくれたのは、東北ミートの髙本俊美さん。
ご家庭で味付けから楽しめる「丸ごと牛たんスライス1㎏‼」は、たん先の硬い部分だけを除き、丸ごと1本分をスライスした。その量なんと1キロ。
牛たんを満喫したいならこちらもおすすめ。味付けは添付の「職人仕込み特製塩」で自分好みに仕上げたい。レシピ付きだから安心だ。
雪菜を練り込んだ、もちもち特製餃子も
牛たんに次ぐ、新名物も紹介しよう。「仙台あおば餃子」は餃子の皮と具に仙台伝統野菜の雪菜を練り込んだ美しいみどり色の餃子。もちもちとした皮と野菜の甘さが特徴の仙台あおば餃子を製造しているのは利府町の船田食品。国産豚肉と、キャベツ、ニラ、玉ねぎ、生姜などの新鮮な国産野菜を仕入れ、丁寧に仕上げられている。
平成21年の発売以来、仙台エリアの飲食店やスーパーで提供され、東北フェアなど県外の催事でもご当地餃子として人気だ。餃子ファンの皆様におすすめしたい、知る人ぞ知る新仙台名物だ。また、どちらの仙台名物も楽しみたいという方には、厚切り牛たんとセットになった「仙台名物セット」もある。
料理にも、佇まいにも本物だけが満ちる宿
客人を迎えるため、主人自ら食材を探し回り料理するおもてなしの心を「馳走」という。それを具現化する宿が、沢乙温泉 うちみ旅館だ。
「海からも里山からも優れた恵みをいただける利府の食材の、さらに上質なものを妥協なく探します。そして伝統日本料理の技で極立つ宮城の幸の素晴らしさを当主自らプレゼンしておもてなしをいたします」そう話してくれたのは九代目当主 内海貴史さん。
例えば、早春のこの日、いただいた天然ヒラメの昆布締めは利府町表松島産。活魚を仕入れ、3日前から締め、丁寧に素材の味を引き出した。
「本物だけをお出ししたくて天然物にこだわっています」と話すが、本物へのこだわりは料理にとどまらない。昨年リニューアルしたデザイナーズ客室は県内一流の職人を集め、日本の伝統工法で仕上げたという。部屋に入るとその風格を感じられる。「天然の土壁と良質な杉の床、自然素材が呼吸するので心身が癒される特別な空間になっています」と微笑む。
うちみ旅館で「馳走」を体験できるのは1日3組。その理由は、「一期一会」のおもてなしをしたいから、という徹底ぶりだ。
利府ではここだけ、行列必至の名物稲庭うどん
表松島の穏やかな海を望む「瀧さわ家」は稲庭うどんのお店。昼時ともなれば続々と駐車場に車が滑り込み、あっという間に行列ができる。
利府では珍しい稲庭うどんの店を切り盛りするのは瀧澤崇さん。秋田県出身の父親が創業した店は東日本大震災で被災、廃業の危機に瀕したとき店を継ぐ決意をしたという。
「うちの稲庭うどんは細くてしっかりコシがあるのが特徴。秋田の製麺所と共同開発したオリジナル麺です。カドの立ったツルッと喉を滑るうどんをお出ししています。つゆは一番だしだけを使い、秋田特有のちょっと甘めです。まずはせいろで食べてください。喉越しと食感がダイレクトに感じられます」と勧めてくれた。
ゆで方のコツは大きな鍋で麺を泳がせて茹でること。3人前以上になったら2度に分けてゆでてほしい、と瀧澤さん。説明書もつくから安心だ。
目利きがおすすめ、濃厚ホタテとうなぎ
三陸の海は親潮が流れ込む栄養豊富な海域。リアス式海岸を持つため潮の流れが穏やかでホタテの養殖に適している。山から注ぐ豊潤な海水に生息するプランクトンを食べて育つホタテは濃厚で肉厚だ。ご紹介するホタテは宮城県女川湾海域で獲れたものだけ。表松島の海の間近でおよそ50年、水産加工を担うウツミ水産がお届けする。
社長の内海春寿さんは「当社で扱うホタテの中でも大粒の貝柱をお届けしますので、食べがいがあります。まずは刺身で食べてみてください。天ぷらや炊き込みご飯もおいしいですよ」と話してくれた。
続いて人気のうなぎも紹介しよう。ウツミ水産では四国の四万十産のうなぎを仕入れ、井戸水の生簀で2日間身を締めたあとに加工している。
背開きしたうなぎは白焼したあと蒸して脂を落とし、秘伝のタレを塗って焼きあげる。これを何度か繰り返すと香ばしく、ふっくらツヤツヤの蒲焼の出来上がりだ。珍しい肝煮がつくので豪華なうなぎ御膳が楽しめる。
大物がゲットできるかも、体験漁で表松島を満喫!
ハーバーハウスかなめは、海を満喫できるアットホームな民宿。「季節の表松島体験プラン」が好評だ。
釣り船に乗り、ハゼやあいなめなど季節ごとに異なる海釣りを楽しんだあとは、刺し網漁や伝統の追い込み漁を体験する。そして宿に帰ったあとは漁の仲間とバーベキューや海鮮料理を堪能できるという1泊2食付きのプラン。
追い込み漁は入江の入り口を網で塞ぎ、竹の棒で海面を叩きながら魚を追い立てる豪快な漁法。
最近、テレビなど多くのメディアで取り上げられ話題を呼んでいる。表松島の海を楽しむ絶好の機会になるに違いない。
利府町のお礼の品のクチコミ
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